WEMADE「Legend of YMIR」Steam初動失速、株価とWEMIXに波及した構造課題を追う

WEMADE「Legend of YMIR」Steam初動失速、株価とWEMIXに波及した構造課題を追う

WEMADE(本社:韓国、以下WEMADE)がSteamで配信したMMORPG「Legend of YMIR」について、初日ピーク同時接続数が8,242人にとどまり、Steamユーザーレビューも好評率21%の「ほぼ否定的」となっている。北欧神話を題材にUnreal Engine 5で構築した基本プレイ無料のWeb3対応MMORPGとして期待を集めたが、Pay-to-Win設計やBOT問題への反発が強まり、Steam進出の難しさを浮き彫りにした。

Legend of YMIRとは何か

egend of YMIRは、北欧神話を下敷きにした基本プレイ無料のMMORPGだ。Wemade XRが開発し、Wemadeが配信する。Steamストアでは大規模なサーバー戦、クラン対戦、オフライン開催の「YMIR Cup」、さらにゲーム内購入や外部アカウント連携を案内している。公式サイトでは「Powered by blockchain」を掲げ、遊びながらWEMIXを得る設計も前面に出している。

50万ウィッシュリストと初動の現実

数字の対比が失速の大きさを示す

公式サイトは3月4日、Steamウィッシュリスト50万件達成を告知していた。最終目標を15万件としていた施策を大幅に上回る数字だった。一方、SteamDBによるとSteam版の同時接続ピークは4月7日に8,242人を記録した。単純計算では、50万件に対する到達率は約1.65%にすぎず、ウィッシュリスト数はピーク同接の約60.7倍になる。期待の母数に対して、初動の実利用がかなり細かった格好だ。

レビューも「ほぼ否定的」に沈んだ

Steamストア上の全期間レビューは4月9日時点で619件、そのうち好評率は21%となっている。SteamDB集計でも25%前後の評価にとどまっており、Steamユーザーの初期受容はかなり厳しい。ウィッシュリストの多さがそのまま継続率や課金耐性につながらない点は、Steam市場の特徴を改めて示したと言える。Steamでは“気になる作品”と“継続して遊ぶ作品”の間に大きな断層がある。

P2WとBOTが嫌われた理由

西洋PC市場と噛み合わなかった課金設計

Steamレビューでは「Heavy pay-to-win mechanics」「Another Pay2Win mobile trash game」といった否定的な声が上位に並ぶ。ストアページ自体も「In-App Purchases」「Chance based in-game purchases」を明示しており、公式Web Shopでは167ドル級のパッケージ商品も確認できる。モバイルMMORPGでは珍しくない構成だが、SteamのPCユーザー、とくに西洋圏では“強さを買う”印象への拒否感が強く、そこが初動離反を早めた可能性が高い。

BOT問題は運営の告知より先にプレイヤー体験を傷つけた

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レビューやコミュニティ投稿では、「Too many bots and cheaters」「bot flooding」「queueing takes 2-3 hours」といった不満が目立つ。WEMADE側も運営ポリシーで違法プログラムやBot Farmを禁じ、4月上旬にはゼロトレランス方針を再告知している。だが、Steam公開直後の段階で不正利用への不安が可視化され、外部ではBOT導入や自動化をうたう販売・配布ページも複数見つかる。運営方針の厳格さと、実際の体感環境の間に差があると受け取られた点が痛い。

Steam進出で露呈したWeb3ゲームの構造課題

Steam版Legend of YMIRが象徴するのは、Web3ゲームが外部経済圏を武器にユーザーを集めても、Steamでは“公平感”と“手触り”で審判されるという構図だ。公式サイトはWEMIX獲得を訴求し、関連ポリシーもWEMIXやパートナーサーバーを前提に組まれている。一方、Steamレビューではオートプレイ、課金依存、BOT横行への反発が先に立った。稼げる設計やトークン連携よりも、対戦や育成の納得感が欠けるとPC市場では定着しにくいという教訓が見える。

WEMADE株価とWEMIXへの波及

市場の反応は、少なくとも配信直後に強気へ傾いたとは言いにくい。Wemade株は4月3日の終値2万ウォンから、配信当日の4月7日には1万9,400ウォンへ下落し、約3%安となった。WEMIXもCoinGeckoベースで直近7日騰落率がマイナス3.4%と、全体市場に対して弱い推移を示している。もっとも、株価やトークン価格はゲーム単体以外の要因でも動くため、Legend of YMIR初動だけが下落要因だと断定はできない。ただ、Steam展開が新規流入とブランド再評価の材料にならなかった点は、投資家にとって重いシグナルだ。

まとめ

Legend of YMIR Steam版は、数十万件の関心を集めても、Steamでは公平性と操作体験が担保されなければ定着しない現実を示した事例だ。Web3ゲームの海外展開では、トークン設計や大型事前登録より先に、P2WとBOTをどう抑え込むかが問われる。Legend of YMIRの失速は、WEMADE一社の問題というより、Web3 MMO全体の適応試験として見るべき局面に入っている。

Legend of YMIR 公式サイト:https://www.legendofymir.com/
Steam(Legend of YMIR ストアページ):https://store.steampowered.com/app/4172530/Legend_of_YMIR/
Steam Community(Legend of YMIR):https://steamcommunity.com/app/4172530
Legend of YMIR 公式告知(Steamウィッシュリスト50万達成):https://www.legendofymir.com/ja/news/notice/725381
WEMADE IR:https://corp.wemade.com/IrEn/SharePriceChart

Legend_of_YMIR Dapps

レジェンド・オブ・ユミル

◾️ゲーム概要
『Legend of YMIR(レジェンド・オブ・ユミル)』は、WEMIXブロックチェーン上で展開される次世代MMORPGです。「PLAY YMIR, EARN WEMIX」をコンセプトに、北欧神話を題材とした世界で資産価値を持つアイテムと通貨を生み出します。Unreal Engine 5による美麗なグラフィックと、トークノミクス設計による経済性が特徴です。

◾️ゲーム内容
プレイヤーは神々の黄昏が迫る北欧神話の世界を舞台に、装備の生産・強化、ギルド戦、インターサーバー大戦などを通じて富と栄光を競い合います。戦闘で得た報酬や装備はNFT化され、取引や資産運用が可能です。

◾️特徴
・Play-&-Earn
 ゲーム内で獲得したG-WEMIXをWEMIXトークンと1:1で交換可能。
・高品質グラフィック
 Unreal Engine 5によるリアルで没入感のあるビジュアル。
・グローバルサーバー対応
 東京、台湾、タイなどのサーバーで全世界プレイヤーと競い合う。
・独自経済システム
 YMT・YMCトークンを軸としたデュアルトークンエコノミーを採用。

◾️基本情報
ゲームタイトル: Legend of YMIR
ジャンル: MMORPG
対応機種: PC / モバイル
価格: 基本プレイ無料(アイテム課金あり)
開発状況: 2025年10月28日グローバルリリース予定
P2E対応: 対応(G-WEMIX→WEMIX交換可)
ブロックチェーン: WEMIX
トークン: G-WEMIX, YMT, YMC
NFT: 装備・アイテム・キャラクター
提供・開発: Wemade
公式サイト: https://www.legendofymir.com/ja/preregister
公式Wiki: https://w.atwiki.jp/legendofymir/

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