Avalon MMORPG、ソニー系L2「Soneium」を統合──AI主導MMOがAAA級Web3体験を2026年末アーリーアクセスへ

Avalon MMORPG、ソニー系L2「Soneium」を統合──AI主導MMOがAAA級Web3体験を2026年末アーリーアクセスへ

AI主導MMORPG「Avalon」がソニー関連のEthereum L2「Soneium」を採用。デジタル所有権とアイテム取引を支える基盤としてSoneiumを統合し、2026年末のアーリーアクセスを目指す。ソニーのWeb3戦略とAAA品質のブロックチェーンゲーム参入を読み解く。

AI技術を中核に据えたMMORPG「Avalon」が、ソニー関連のEthereumレイヤー2ブロックチェーン「Soneium(ソニューム)」を統合すると発表した。デジタルアイテムの所有権と取引を裏側で支えるインフラとしてSoneiumを採用し、2026年末のアーリーアクセスに向けて開発を進めている。ソニーがWeb3ゲーミング領域でどこまで本気で動いているのか、その輪郭が徐々に見えてきた事例だ。

AvalonがソニーのL2「Soneium」を採用、AI×MMORPGの新たな挑戦

Avalonは、生成AIを取り入れた大規模MMORPGとして開発が進められているタイトルだ。運営チームは、デジタル資産の所有と取引を扱う基盤としてEthereumのレイヤー2「Soneium」を統合すると明らかにした。

Soneiumソニーグループのブロックチェーン子会社Sony Block Solutions Labsが手掛けるL2チェーンで、Ethereum上でのスケーラビリティと低コストな取引を実現する目的で設計されている。国内大手エンタメ企業が主導するチェーンをAAA志向のMMORPGが採用した点は、日本発のWeb3インフラが海外ゲーム開発者に選ばれ始めた象徴的な動きといえる。

Avalonの開発陣は、ブロックチェーンをプレイヤーに意識させない設計を強調している。ウォレット管理やガス代といった従来のWeb3ゲームでつまずきがちな要素を裏側に隠し、所有権とマネタイズの仕組みだけを静かに機能させる方針だ。

32平方kmのオープンワールドとクリエイター向けAIツール群

メインワールド「Elysara」と新エリア「Vireon」

Avalonのメインワールドは「Elysara(エリサラ)」と名付けられ、32平方キロメートルに及ぶ広大なオープンワールドとして構築される。加えて、サイバーパンク色の強い砂漠エリア「Vireon(ヴィレオン)」の追加も予定されている。

単なるMMORPGにとどまらず、プレイヤーやクリエイターが自身のコンテンツを持ち込める「創作プラットフォーム」として設計されている点が特徴だ。

3つのAIツールで誰もが世界を作れる

Avalonが用意するクリエイター向けツールは3種類ある。

・Forge:NPCやアイテム、ドロップテーブルをAIで生成するシステム
・Merlin:ゲームプレイのルールをノーコードでビジュアルに実装できるツール
・Sage:ユーザーの入力プロンプトを実際のゲーム体験に変換するAIツール

いずれもAI技術を軸にしており、コーディング知識のないユーザーでもゲーム内コンテンツを作れる設計になっている。作成したコンテンツはSoneium上で資産化し、マネタイズできる仕組みも用意される見込みだ。

2026年7月プライベートβから年末アーリーアクセスへ

Avalonの開発ロードマップはフェーズごとに整理されている。2026年7月にはクリエイターを対象にしたプライベートベータテストを実施し、ツール群の初期検証を行う。

続く2026年秋には、経済モデルとマーケットプレイスの機能検証が予定されている。ゲーム内経済がどう回るかをテストする重要な段階だ。そして2026年末には、恒常的なワールドとライブサービスを備えたアーリーアクセス版のリリースを目指している。

段階的な検証を積み上げていく開発体制は、ブロックチェーンゲームが陥りがちな「経済崩壊」を避けるうえで理にかなったアプローチといえる。

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ソニーはWeb3をどこまで本気で狙っているか

今回のAvalonによるSoneium採用は、単なる1タイトルの技術選定にとどまらない意味を持っている。Soneiumソニーグループが主導するEthereum L2として2024年に発表され、エンタメIPとの連携や大規模ユーザー層への浸透を狙う戦略チェーンとして位置づけられてきた。

大手ゲームパブリッシャーがブロックチェーン採用を模索する一方で、UbisoftのImmutable連携、任天堂系の慎重姿勢、スクウェア・エニックスの独自路線など、各社のアプローチは分かれている。そうしたなかでソニーは、自社チェーンを立ち上げてサードパーティに開放するというプラットフォーマー型の戦略を取っている点が際立つ。

AvalonのようにAIとWeb3を組み合わせたAAA志向のタイトルがSoneiumを選んだことは、ソニーがゲーム・音楽・映像といった既存IPだけでなく、外部開発者を巻き込んだWeb3エコシステムの構築を本気で目指している証拠と読み解ける。

課題は「需要」と「コンテンツバランス」

一方で、Avalonが乗り越えるべき課題も明確だ。Soneiumが所有権やロイヤリティの技術面を担保しても、それだけでゲーム内アセットへの需要が生まれるわけではない。

ForgeやMerlin、SageといったAIツールが実際に「遊びたくなるコンテンツ」を生み出せるかどうかが鍵になる。AI生成コンテンツが無制限に流入すれば、体験の質が薄まってしまうリスクもある。クリエイターの創造性を引き出しつつ、ゲームバランスを維持する運営設計が問われる局面だ。

まとめ

AvalonSoneium統合は、ソニーがWeb3ゲーミングにおいて「プラットフォーマー」として立ち位置を確立しようとする動きの象徴だ。自社IPだけに頼らず、外部AAAタイトルを巻き込んでチェーンの実需を作りにいく戦略は、日本発のWeb3インフラとして極めて重要な一歩といえる。2026年末のアーリーアクセスで、AI×ブロックチェーンMMORPGがどこまで市場に刺さるか注目したい。

Avalon公式サイト:https://avalon.online/
Soneium公式サイト:https://soneium.org/
Sony Block Solutions Labs:https://sonyblocksolutionslabs.com/
参照元記事(eGamers.io):https://egamers.io/avalon-mmorpg-integrates-sonium/

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