Axie Infinity: Terrariums、ローンチ初週で約1500万円の売上——Roninが仕掛ける「土地経済」型P2Eの新モデル

Axie Infinity: Terrariums、ローンチ初週で約1500万円の売上——Roninが仕掛ける「土地経済」型P2Eの新モデル

Axie Infinityの新モード「Terrariums」がローンチ初週で95,753ドルの売上を記録。土地ベースの収益モデルへ舵を切ったSky Mavisの戦略と、次世代GameFiの収益構造を分析する。

Sky Mavis(本社:ベトナム・ホーチミン、以下、Sky Mavis)が運営するブロックチェーンゲーム『Axie Infinity』の新モード「Terrariums」が、ローンチ初週で95,753ドル(約1,437万円※本記事では原文表記に沿い、以降ドル建てで記載)の売上を達成した。土地ベースの収益設計を核に据えた新モードは、バージョン1.1のアップデートも同時に進行しており、かつてP2Eブームを牽引したAxieが「土地経済」型GameFiへと軸足を移す象徴的な事例となっている。

Axie Infinity: Terrariumsとは何か——「土地経済」型GameFiの新実験

「Axie Infinity: Terrariums」は、Sky Mavisが独自Layer1「Ronin」上で展開する、土地(Land)を中心に据えた新しい収益メカニクスだ。プレイヤーはAxieや関連アセットを自身の土地区画に配置し、「Atia’s Flame」と呼ばれるスコアを積み上げることで、報酬トークン「bAXS」を獲得できる。

従来のAxie InfinityはPvPバトルによる稼ぎ、いわゆる「Play-to-Earn」の代名詞的存在だった。しかしTerrariumsは、対戦の勝敗ではなく「所有する土地にどのアセットを、どう配置するか」という設計・戦略性が報酬に直結する。プレイの重心が、労働集約的なバトルから資産運用的な土地経営へと移っている点が最大の特徴だ。

初週の売上95,753ドルは、ETH、USDC、AXS、bAXSといった複数トークンで支払われており、Lunium(ゲーム内資源)として約33.2億枚が販売された。土地区画は16,886プロットのうち52.8%が既にアクティベート・ロックされており、初動としては十分な数字だといえる。

バージョン1.1アップデート、報酬対象を大幅拡張

Atia’s Flameスコアに含まれる要素が拡大

ローンチからわずか2週間で導入されたバージョン1.1では、bAXS報酬の算出基準となる「Atia’s Flame」スコアの対象が大きく広がった。

これまではAxie本体のみが計算対象だったが、アップデート後はアクセサリー、進化済みAxieパーツ、そして土地アイテムまでもがスコアに反映されるようになった。進化パーツはレア度に応じてFlameスコアを引き上げ、アクセサリーは装着するAxieの特性とレア度に応じて報酬倍率が変動する。

さらに、各プロットには最大8つの土地アイテムを配置でき、見た目の演出だけでなくFlameスコアとAXP(Axie Experience Points)の獲得効率にも寄与する。レア度が高いアイテムほど大きなブーストが得られる設計だ。

新アイテム「Fortune Slips」で戦略性を追加

アップデートでは新アイテム「Fortune Slips」も導入された。使用すると24時間、Atia’s Flameに10%のバフを付与できる。ただし発動コストは土地のレア度によって変動するため、「どのタイミングで、どの土地に使うか」という判断がプレイヤーの腕の見せどころとなる。

Axie本体だけでなく、周辺アセットのすべてが報酬計算に組み込まれる構造は、Axieエコシステム全体のアセット価値を再評価させる仕掛けだといえる。

初週の数字が示す市場の反応——コレクティブル取引52万ドル超

Terrariumsの初週データは、単なるゲームローンチを超えたエコシステム全体の活性化を示している。

・Lunium売上:約33.2億枚、95,753ドル相当
・土地区画のアクティベート率:52.8%(16,886プロット中)
・コレクティブル取引高:520,551ドル
・土地取引高:193,316ドル

土地アクティベートには一定のコストとロックが伴うにもかかわらず、半数以上のプロットが即座に動いた点は、既存Axieユーザーの根強い需要を裏付けている。加えて、コレクティブル取引が売上本体を大きく上回っている点は、周辺アセットへの需要喚起という副次効果が明確に働いていることを示している。

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P2E全盛期からの変化——「稼ぐために遊ぶ」から「所有して育てる」へ

かつてAxie Infinityが牽引したP2Eブームは、Scholarship(貸し出し制度)を通じてフィリピンや東南アジアで社会現象化した一方、報酬インフレとトークン価値の下落によって持続性が課題となった。日本国内でも「P2Eは労働の代替になりえるのか」という懐疑論が長く続いてきた経緯がある。

Terrariumsが示すのは、その反省を踏まえた次世代の設計思想だ。ポイントは主に3つある。

1. **報酬の源泉が「対戦の勝敗」ではなく「土地とアセット構成」に移っている**
プレイ時間ではなく資産の設計力が問われる。労働集約型からの脱却だ。

2. **エコシステム全体のアセットに需要が波及する**
アクセサリーや進化パーツ、土地アイテムまでが報酬計算に組み込まれることで、コレクティブル市場全体が活性化する。

3. **ロック機構によるトークン供給圧の緩和**
土地のアクティベート・ロックは、トークンの流通量を抑制し、価格インフレを抑える設計として機能する。

短期的な「Earn」ではなく、長期的な「Own & Grow」に軸を置く構造は、日本のGameFi懐疑層に対しても再検討の余地を提示する事例だといえる。

今後のロードマップ——「不完全な土地ゲーム」の完成に向けて

Sky Mavisは7月2日にクオリティ・オブ・ライフ改善アップデートを実施する予定だ。Global Lunium使用時にLocal Luniumが再生する仕組みを導入し、Global Luniumのコスト負担を軽減するとしている。報酬システムのUIも改善される見込みだ。

Sky Mavis側は「Terrariumsはまだ完全な土地ゲームとして実現されていない」と認めており、バージョン1.1以降の継続的なアップデートを通じてAxieエコシステムとの統合を進めていく方針だ。単なるパッシブ収益の仕組みから、意味のある土地ゲームプレイへと段階的に進化させていく計画となっている。

まとめ

Terrariumsの初週95,753ドルという数字は、単体で見れば決して爆発的ではない。しかし土地アクティベート率52.8%、コレクティブル取引52万ドル超という周辺データを合わせて読むと、Axieが「稼ぐゲーム」から「所有して育てる経済圏」へと確実にモデルチェンジしていることが見えてくる。P2E懐疑論が根強い日本市場にとっても、労働集約型ではない次世代GameFi収益モデルの参考事例として、今後の展開は追う価値がある。

Axie Infinity 公式サイト:https://axieinfinity.com/
Sky Mavis 公式サイト:https://skymavis.com/
Axie Infinity 公式ブログ:https://blog.axieinfinity.com/
参考記事(eGamers.io):https://egamers.io/axie-infinity-terrariums-earns-95753-in-opening-week-sales/

Axie_Infinity Dapps

Axie Infinity(アクシー インフィニティ)

Axie Infinity(アクシー インフィニティ)はブロックチェーン上でAxieというキャラクターを育成していくブロックチェーンゲームです。
アクシーと呼ぶ不思議な生き物を収集、育成してバトルやミニゲーム、クエストなどのコンテンツで構成されています。
ランドの提供を開始しています。
またDeFi(分散型金融)の仕組みをゲームとリンクする(GameFi)などブロックチェーンゲームとして最先端の取り組みにチャレンジしています。

MacOS https://axieinfinity.com/downloads/axie-infinity-macos-latest.zip 
Windows https://axieinfinity.com/downloads/axie-infinity-windows-latest.zip

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