YGG、Web3ゲーム出版部門「YGG Play」を7月末で閉鎖 35名に影響、AIデータ生成へ戦略転換

YGG、Web3ゲーム出版部門「YGG Play」を7月末で閉鎖 35名に影響、AIデータ生成へ戦略転換

Yield Guild Games(YGG)が2026年7月末でWeb3ゲーム出版事業「YGG Play」を終了すると発表。35名の雇用に影響が出るなか、創業者Gabby Dizonはチーム支援と、AI向けデータ生成やコミュニティ中心のPlay-to-Earn回帰への戦略転換を表明した。

Yield Guild Games(本社:フィリピン、以下YGG)の創業者Gabby Dizon氏は7月6日、Web3ゲーム出版部門「YGG Play」を2026年7月31日をもってサービス終了すると発表した。累計900万ドルの収益を上げた事業だが、35名の従業員が影響を受けることになる。

YGG Play閉鎖の発表内容と対象タイトル

Gabby Dizon氏はX(旧Twitter)上で、YGGのWeb3ゲーム出版ユニット「YGG Play」を終了させるという苦渋の決断を公表した。同氏は「悲しい知らせだが、我々はYGG Playを閉じる。結果として35のポジションに影響が出る」と述べている。

対象となる「LOL Land」や「Waifu Sweeper」を含むYGG Playのゲーム群、およびプラットフォーム自体は2026年7月31日まで稼働し、その後オフラインとなる。

パートナー開発中のタイトルについては引き継ぎが行われる。「GIGACHADBAT」はdelabsに、「Ragnarok Breaker」はPlanetariumが運営を継続する形だ。ユーザーが遊んできた作品が完全消滅するわけではなく、開発元へと戻る形で命脈を保つことになる。

900万ドルの収益を上げても閉鎖に至った背景

BlockchainGamer.bizの取材によれば、YGG Playはこれまでに累計900万ドルの収益を計上していた。数字だけを見れば決して小さな事業ではない。にもかかわらず閉鎖に至った理由について、Dizon氏は市場環境の厳しさと戦略の再定義を挙げている。

Web3ゲーム市場は近年、投機的な盛り上がりが落ち着き、持続可能なマネタイズモデルの構築が各社に問われる局面へと移行している。出版事業は多数のスタッフとマーケティング投資を必要とする一方、ユーザー獲得コストの上昇と収益化ペースの鈍化により、規模のわりに事業採算性が合わなくなってきた実情がある。

Dizon氏は影響を受けるチームメンバーに対し、追加で8週間分の給与を支払い、次のキャリアを見つけるための支援を行うと明言した。単なる人員整理ではなく、送り出しまで責任を持つ姿勢を示している。

「原点回帰」へ AIデータ生成とプレイ-to-earnの再定義

今後のYGGは少人数の小さなチーム体制へと移行し、Dizon氏いわく「ルーツに立ち返る」方針だ。具体的には、ゲームコミュニティとともにゲームをプレイし、そこで生まれるデータを整備してAI Labsに販売する事業へと軸足を移す。

Web3ゲームのギルドとして世界的な知名度を築いたYGGは、もともとフィリピンなどのプレイヤーに「Axie Infinity」のNFTを貸し出し、ゲームで得た収益をシェアするというプレイ-to-earnモデルの象徴的存在だった。今回の方針転換は、その時代を再解釈する試みでもある。

「プレイ-to-earnの精神は継続するが、これからは異なる形になる」とDizon氏は語る。ゲームプレイという行為そのものを、暗号資産ではなくAI学習用データという新しい価値に変換する構想だ。生成AI市場が拡大するなか、良質な人間の行動データを持つコミュニティは新たな資源となり得る。

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Web3ゲーム業界への影響と創業者のメッセージ

YGG Playは、単なるゲーム出版社ではなくWeb3ゲーム業界におけるプレイヤー主導のエコシステムを象徴する存在だった。事業縮小はギルドを軸としたビジネスモデルが再考の局面にあることを示している。

Dizon氏は投稿の最後に、「YGG Playチーム、コミュニティ、パートナー、そして共に歩んでくれたすべての人に心から感謝する」とメッセージを残した。ギルドとしての活動そのものが終わるわけではなく、規模を縮小しながらもコミュニティとの関わりは維持されるとのことだ。

同業界の関係者からは、大型出版モデルからコミュニティドリブンな小型体制への転換を評価する声がある一方、Web3ゲーム市場の冷え込みを裏付ける事例として受け止める見方も出ている。

まとめ

YGGの決断は、Web3ゲーム業界にとって象徴的な出来事となるだろう。累計900万ドルの実績を持つ事業でも、出版モデル単体で持続させるのは容易ではない現実が浮き彫りになった。一方で、コミュニティが積み上げてきた「遊ぶ力」をAI用データという新しい価値に変換する発想は、次世代のプレイ-to-earnとして興味深い。ギルド発の再定義が業界にどのような波及を生むか、今後の動きから目が離せない。

Gabby Dizon | YGG(X投稿):https://x.com/gabusch/status/2074151765058929141
YGG Play:https://www.yggplay.fun/
Yield Guild Games公式サイト:https://yieldguild.io/
BlockchainGamer.biz 関連記事:https://blockchaingamer.biz/news/42593/

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