6月にG20財務大臣・中央銀行総裁会議が開催されます。
金融機関含め、ブロックチェーン、仮想通貨にも大きく関係するため注目が集まります。
今年6月8日、日本が議長国となり福岡でG20財務大臣・中央銀行総裁会議が行われます。
*6月28日には大阪で20か国・地域首脳会合(G20サミット)が開催
G20財務大臣・中央銀行総裁会議は、G7(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリス、アメリカ)を加え、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、韓国、メキシコ、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコの財務大臣、中央銀行総裁、EU議長国財務大臣、欧州中央銀行総裁、また、数カ国の財務大臣などが参加し行います。
昨年2018年はアルゼンチン議長国のもと、世界経済、仕事の未来、インフラ投資、国際課税、テロ資金対策などについて議論されました。
当然、仮想通貨に関しても触れており、FATF(マネーロンダリングに関する金融活動作業部会)に対し、仮想通貨のアンチマネーロンダリング(AML)に関する国際基準の規制枠組みの明確化を求めました。
今年秋(10月~11月)に実施される審査は、2008年の第3次対日相互審査から11年経っての審査となります。
我が国日本では、2008年の審査(第3次対日相互審査)において厳しい評価を受け、2011年に「犯罪による収益の移転防止に関する法律」を改正。
しかし内容が不十分だったため2014年6月にFATFより迅速に措置するよう異例の声明を受けました。
*49項目中25項目で要改善
*日本は27ヵ国中18位という評価
これに伴い、同年さらに改正。
ただし、仮想通貨に関してガイダンスを発表したのは2015年です。
このような流れから、銀行を含む金融機関はもちろん、金融機関以外の特定事業者においてはAML/CFTの改善・高度化を必要としているため、各取引所も秋(10月~11月)に実施される第4次対日相互審査に対応を求められます。
2019年2月、FATFはフランス(パリ)の総会で仮想通貨関連サービス事業者の監視・監督を目的とした指針の草案を公表。2019年6月にFATF基準として正式に採用される予定です。
また、FATFは企業や専門家からの意見も求めており、その期限は4月8日としています。
この草案は2018年に修正が加えられたもので、新たに仮想通貨関連サービス事業者を監督する要件を加える目的で考案されました。
内容
各国に対し仮想通貨関連サービス事業者(取引所など)がユーザーの資産確認を求める。
マネーロンダリング、テロ資金供与の防止。
仮想通貨関連サービスにライセンス制度を導入。
違反者には罰則を設ける。
国内外の関係当局と協力体制を敷く。
など8つの指針から構成されています。
審査の対象となるのは、銀行、証券、信用協同組合、仮想通貨交換業者、資金移動業者、保険会社、資産運用会社が対象となります。
各取引所は、第4次相互審査に向け対策に取り組んでいるとし、口座開設に求めるKYC、取引量、不特定多数アドレスのモニタリングなど実施しています。
日本では2018年1月、コインチェック不正流出事件、同年9月、ザイフ不正流出事件が起きています。
また、日経によると
警察庁が28日発表したまとめによると、犯罪収益やマネーロンダリング(資金洗浄)の疑いがあるとして、2018年に金融機関などが国に届け出て受理された取引は41万7465件(前年比4.3%増)で、過去最多となった。このうち17年4月に届け出が義務付けられた仮想通貨交換業者からは前年の10倍以上の7096件の届け出があった。
出典 : www.nikkei.com
と報道があります。
このような事例も踏まえ、仮想通貨関連者も対応を強化しています。
第4次相互審査は秋(10月~11月)の予定ですが、近郊のイベントとして6月に福岡で行われるG20財務大臣・中央銀行総裁会議、FATF新ルールの採択に注目が集まります。
G20福岡 財務大臣・中央銀行総裁会議 2019年6月8-9日開催。世界を代表する国々が、ここ福岡市に集結します。