2026年2月中旬、IMX・GALA・SANDなど主要GameFiトークンは安値圏で推移する。過去最高値からの下落が続く一方、Immutableの新作公開やUbisoft協業、GalaChainの中国向けTCCブリッジ、The SandboxのIP施策など、プロダクトとエコシステムは前進している。
2026年2月中旬時点で、主要GameFi(ブロックチェーンゲーム)トークンは軒並み低価格帯での推移が続いている。Immutable(IMX)は$0.16前後、Gala Games(GALA)は$0.0043、The Sandbox(SAND)は$0.087で取引されており、いずれも過去最高値から80〜98%下落した水準にある。業界全体のボラティリティが続く一方、各プロジェクトは新作ゲームやエコシステム拡大を進めており、長期的な成長への期待も残されている。
2026年2月16日時点での主要ゲーミングトークンの価格動向は以下の通り。
トークン
現在価格(2月中旬)
過去最高値
下落率
時価総額ランク
IMX(Immutable)
$0.15〜$0.18
$9.52(2021年11月)
-98.4%
#107
GALA(Gala Games)
$0.0043
-
-90%以上
-
SAND(The Sandbox)
$0.087
-
-80%以上
-
3銘柄すべてがピーク時から大幅に下落しており、GameFi・Web3ゲームセクター全体の調整局面が長期化していることが分かる。特にImmutableは2021年の強気相場で記録した最高値から98%以上下落しており、市場センチメントの冷え込みが顕著だ。
Immutableは、トークン価格の低迷とは対照的に、エコシステムの拡大を積極的に推進している。2026年2月には以下の重要なマイルストーンを達成した。
・Mintoryコミュニティの立ち上げ(2月11日):次世代Web3ゲーム経済コミュニティ「Mintory」を正式ローンチし、第一弾タイトルとして「Ragnarok Sharing Hero NFT」(2026年Q1リリース予定)を発表
・Zombie Worldの正式公開(2月2日):Trillionaire Thugsと共同開発したトップダウンシューター「Zombie World」がImmutable Playでプレイ可能に
・Ubisoft『Might & Magic: Fates』グローバルリリース(2月4日):大手ゲームパブリッシャーUbisoftがImmutableの技術を活用したTCG(トレーディングカードゲーム)をiOS・Android・Steamで世界配信開始
Immutableは、レイヤー2ソリューションとしてイーサリアムのスケーラビリティ問題に対処しながら、AAA級タイトルから新興プロジェクトまで幅広くサポートするインフラとしての地位を固めつつある。トークン価格は市場全体の影響を受けているものの、プロダクト面での進捗は着実に続いている。
Gala Gamesは2026年に向けて、グローバル展開を強化している。特筆すべきは以下の展開だ。
・TCCブリッジのローンチ(2026年Q1予定):中国の国営ブロックチェーン「Trusted Copyright Chain(TCC)」との提携により、6億人の中国ゲーマーに対してコンプライアンスに準拠したNFTアクセスを提供予定。GalaChainとの資産移転にはGALAトークンがガス代として必要となる
・Shrapnel移行(2026年Q1):AAA級シューターゲーム「Shrapnel」の経済システムをGalaChainへ完全移行
・GalaSwap DEXの拡張(2025〜2026年):自社分散型取引所の機能強化とクロスチェーン対応を推進
Gala Gamesは2025年に「ゲーム、音楽、映画、ブロックチェーンの4本柱企業」へと進化を遂げたと自己評価しており、2026年はこの基盤を活かした新規パートナーシップとコンテンツ拡充の年と位置付けている。トークン価格は$0.0043と低迷しているものの、中国市場へのアクセス権獲得は長期的には大きなポテンシャルを秘めている。
The Sandboxは、メタバース・仮想空間プラットフォームとして、引き続き有名企業・IPとのコラボレーションを軸に展開を続けている。
・300以上のパートナーシップ:Warner Music Group、Ubisoft、Gucci、The Walking Dead、Adidas、Avex、Steve Aoki、SM Entertainment、Shibuya 109などとのコラボを継続
・G-SHOCKとのNFT展開:カシオが2025年8月にThe Sandbox内でG-SHOCKモチーフのNFT展開を発表
・『進撃の巨人』のメタバース進出:人気IPの『進撃の巨人』がThe Sandboxで世界初のWeb3メタバース展開を実施
The SandboxのネイティブトークンSANDは、2026年2月時点で$0.087と安値圏を推移している。ビットコインが2025年10月に最高値を更新するなど市場全体が上昇トレンドを見せた時期においても、SANDは価格回復に至っておらず、メタバース銘柄への投資家の慎重姿勢が続いている状況だ。
主要トークンの価格低迷が続く一方で、GameFi市場の長期的な成長予測は依然としてポジティブなものが多い。
・Business Research Insights:GameFi市場は2025年時点で234億ドル規模であり、2034年には2,190億ドルに成長すると予測。年間28%のCAGRで成長する見込み
・Fortune Business Insights:ブロックチェーン・ゲーム市場は2030年までに約900億ドル規模に成長すると予測。2022年比で21.8%のCAGRで拡大
これらの予測は、現在の市場低迷とは対照的に、Web3ゲームの普及と技術成熟が中長期的に進むとの見方を示している。2025年以降のGameFiのトレンドとして、以下が挙げられる。
・タップ・トゥ・アーン(T2E)とミニアプリの台頭
・ブロックチェーン間の相互運用性の向上
・持続可能なトークノミクスへのシフト:単なる参加報酬ではなく、スキルや貢献度に応じた報酬設計の重要性が認識されつつある
GameFiトークンへの投資を検討する際には、以下のリスク要因を考慮する必要がある。
・市場全体のボラティリティ:暗号資産市場は依然として変動が大きく、GameFiセクターも例外ではない
・プロジェクトの持続可能性:トークン価格と実際のゲームプレイヤー数・アクティビティが乖離するリスク
・規制動向:各国のNFT・暗号資産規制が今後どう展開するかは不透明
・競合の激化:Web3ゲーム市場には新規参入が続いており、既存プロジェクトの優位性が維持されるかは未知数
・ユーザー獲得コスト:Play-to-Earnモデルの持続可能性には依然として疑問符が残る
過去最高値から80〜98%下落した現在の価格水準は、一見すると「割安」に見えるかもしれない。しかし、これは同時に市場が当初の期待値を大幅に下方修正したことの表れでもある。短期的な価格回復を期待するのではなく、各プロジェクトの技術開発とエコシステム成長を中長期的に評価する姿勢が重要だろう。
2026年2月現在、主要GameFiトークンであるIMX、GALA、SANDはいずれも低価格帯での推移が続いており、市場センチメントは依然として慎重だ。しかし、各プロジェクトはトークン価格とは無関係に、着実にゲームタイトルの拡充、パートナーシップの強化、インフラの整備を進めている。
特に注目すべきは、Immutableの大手パブリッシャーとの協業、Gala Gamesの中国市場進出、The Sandboxの有名IPコラボ継続といった、実需に基づいたエコシステム構築の動きである。これらの取り組みが実を結ぶには時間を要するが、長期的な市場成長予測(2034年に2,190億ドル規模)を支える基盤となる可能性がある。
投資家にとっては、現在の価格水準が「買い時」なのか「さらなる下落の前兆」なのかを見極めることは困難だ。価格だけでなく、各プロジェクトのゲームリリース状況、アクティブユーザー数、トークンユーティリティの実装度合いなど、多角的な指標をモニタリングしながら、慎重な判断を下すことが求められる。
GameFiの「冬の時代」は続いているが、その間にも次の成長期に向けた種まきは進行中だ。2026年後半から2027年にかけて、これらのプロジェクトがどのような成果を示すのか、引き続き注視していきたい。