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仮想通貨ファクトム(Factom)とは

仮想通貨ファクトム(Factom)とは

ファクトムがマイクロソフトと技術提携を行うことが明らかになりました。
また、NASDAQ 上場企業の子会社であるEquatorとも提携が発表され価格が急騰しています。

公式から14日に発表がありましたが、執筆時点(11月24日21:48)1,000円台を推移しており、ビットコインを含め他の通貨が下落している中、以前高値を維持しています。

Equatorの親会社であるアルティソースは資産管理、保険サービス、金融業サービス等など不動産関連サービスを提供する会社だそうです。

この記事では今回の提携も含めさまざまなプロジェクトを実施しているファクトムについて解説します。

ファクトム(Factom)の概要

名称
Factom(ファクトム
通貨単位
FCT
公開日
2015年9月1日
開発者
Peter Kirby
ウェブサイト     https://www.factomprotocol.org/      
公式ページ(日本語) 
http://www.factom.jp/
ホワイトペーパー
https://uploads-ssl.webflow.com/5bca6108bae718b9ad49a5f9/5bd02670d8a1981ea62cb11f_Factom_Whitepaper_v1.2.pdf
ソースコード     https://github.com/FactomProject
アルゴリズム
Proof of Existense
Twitter
https://twitter.com/factom
DISCORD       https://discordapp.com/invite/YYM9w2V
国内取引所      コインチェック
海外取引所      Poloniex・Changelly
時価総額ランクング  55位(2018年11月24日時点)
時価総額       8,897,736,004円
発行上限       発行上限なし

ファクトム(Factom)とは

ファクトム(Factom)はアメリカ・テキサス州・ホースティンに本社を置くFactom Inc.が手掛けるプロジェクトでプラットフォームの名称になります。

カリフォルニア、サニーベール、上海、北京、ロンドンに支社を展開しており、日本でも「ファクトム・ジャパン」というチームも存在しています。

ファクトム・ジャパンはファクトムの販売を行うわけではなく、ファクトムの開発チームから発信される情報などを和訳して投資家に届けるなど、マーケティングよりの活動を行っています。

ファクトムジャパンhttp://www.factom.jp/

ファクトムは文書におけるさまざまな記録を匿名性を保ちつつ管理、監視、追跡ができる分散型プラットフォームを目指しており、ブロックチェーン技術を使って通貨以外に利用することから「ビットコイン2.0」のうちの一つに分類されます。

ブロックチェーンは改ざんすることが実質不可能で、ビットコインはその特徴をいかし取引履歴をブロックチェーンに記録しています。

一方ファクトムは、登記簿や貸付記録、証券や保険などで文書の認証や署名、電子記録をブロックチェーンに記録し管理することを目的としています。

FactomのFactは「真実」が語源で、中央サーバー(第三者機関)に管理させることなく記録(真実)を正確に保存することができます。

往来の管理方法

現在、手続きをとる際、必ず記録を残します。
住宅を購入する時や、車の購入、携帯など契約を結ぶとき書類に記載しその記録(データ)は、第三者機関の中央サーバーで管理されます。

この大量のデータを管理するには膨大な管理費用と手間が掛かり、最悪の場合そのデータが漏洩することもあります。

ファクトムはこのような問題を解決できると期待されています。

ファクトイド(Factoid)

ファクトムのプラットフォームを利用する際、ファクトイド(Factoid)というトークンが使われます。
私たちが取引所で取引しているファクトムはファクトイド(Factoid:FCT)になります。

ファクトイドはファクトムを利用するために必要な仮想通貨で、エントリークレジット(Entry Credit)に変換する必要があります。

エントリークレジットからファクトイドに変換することはできず、他の仮想通貨との交換も不可能です。

ファクトイドからエントリークレジットに交換することでハッキングなどの被害を減らし、価格相場の安定性をもたらしています。

エントリークレジットはファクトムを利用するためだけに存在します。

ファクトムの特徴

ファクトムはブロックチェーン技術を活用し、今まで第三者機関が管理するデータを低コストで安全に保管することができます。

ファクトムは顧客のデータを一部の中央サーバーで管理するのではなく、世界中の分散されたコンピューターで管理するので、コストも抑えることができ安全で透明性の高い状態でデータを保存することができます。

・ブロックチェーンを利用したファクトムは以下のような特徴を持ちます。

・貸付記録、証券、保険、医療などあらゆる文書や記録(データ)を改ざんされることなく、分散して管理、追跡、監査ができます。

・データは分散して管理しているため、往来のシステム(中央集権型)より紛失や盗難するリスクが低く、データのハッシュのみがブロックチェーン上に記録されるので、個人情報漏洩などのリスクもありません。

ファクトムハーモニー(Factom Harmony)

ファクトムハーモニー(Factom Harmony)は2017年4月に発足されたローン市場に重点をおいたプロジェクトです。

アメリカで約1兆5千億ドル(日本円で約160兆円)にもなる住宅ローン市場をパッケージ化させようとしており、このプロジェクトにはビル&メリンダ・ゲイツ財団も関わっています。

アメリカの住宅ローン市場では、毎年書類を処理するために約500億ドル(約5兆円)の費用がかかるそうです。

また、動産業者や金融業者などの第三者機関を仲介すれば手数料や情報管理のセキュリティコストが必要となってきます。

このような負担・コストを減らすために開発されたのが、ファクトムハーモニーというプロェクトです。

ファクトムハーモニーによって処理された最終データは、誰でもアクセスすることが可能で、永久に変更を加えることができないので、改ざんなどトラブル対応に必要な時間を節約することができます。

ファクトムのデメリット

中央集権

ファクトムはFactom Inc.という会社で管理されています。

発行量に加え、通貨の流通量、承認アルゴリズムに至るまでFactom.Incが管理しているので、もしこのFactom Inc.が破綻などしたら、ファクトムの価値がゼロになる可能性もあります。

発行上限がない

ファクトムが発行するファクトイド(FCT)には発行上限がありません。

FCTは基本的には、マイニング報酬として新規発行されます。

市場に多くのFCTが出回ると需要と供給の関係でインフレの恐れがあり、安価となる恐れがあります。

ブロックチェーンに依存

他の仮想通貨にも言えますが、ファクトムはブロックチェーを利用してプラットフォームを構築しています。

ファクトムではビットコインとイーサリアムのブロックチェーンを利用しているので、もしこの二つのチェーンに何かしら問題が起きればファクトムにも影響が出るしょう。

ブロックチェーンはまだ発展途上のため、色々な問題を抱えています。

スケーラビリティ問題もその一つで、膨大なデータを処理するファクトムで、どこまでこの2つのチェーンが機能するか、今後ファクトムが活用される大きな課題とも言えるでしょう。

ファクトムの将来性

ファクトムで一番気になるプロジェクトは、ファクトムハーモニーでしょう。

ファクトムハーモニーは160兆円にも上る住宅ローン市場に着目し登記簿や不動産契約、住宅ローンの膨大なデータを安全に保守管理します。

このプロジェクトにはビル&メリンダ・ゲイツ財団も注目しており、5000万ドルもの資金提供を受けるなど、もしアメリカで成功を収めることができれば世界でも利用されるかも知れません。

また先日のEquatorとの提携など、他にも多種多様なプロジェクトを展開。ベンチャーキャピタルから多額の出資も受けています。

11月29日には、スイスのチューリッヒで開催されるAzure Blockchain Meetup で、オランダのブロックチェーン企業であるSphereon社のNiels Klomp氏が登壇し、FactomとMicrosoftとの技術提携の詳細が語られる予定です。

ここでどのような発言がなされるか注目が集まります。

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