Fishing Frenzy開発元Uncharted、9Mインストール・$1M売上でも採算合わずRoninから撤退──6月25日サーバー閉鎖を実施

Fishing Frenzy開発元Uncharted、9Mインストール・$1M売上でも採算合わずRoninから撤退──6月25日サーバー閉鎖を実施

Roninチェーン上の人気GameFi「Fishing Frenzy」を運営するUncharted Studiosが事業終了へ。900万インストール・100万ドル超の売上を記録しながら採算が合わなかった理由と、残資金62,845ドルのプレイヤー再配分について解説する。

Uncharted Studios(以下、Uncharted)は、Roninチェーン上で展開してきたモバイル向けブロックチェーンゲーム「Fishing Frenzy」のサービスを2026年6月25日に終了し、スタジオ自体の解散を実施した。累計900万インストール、売上100万ドル超という数字を残しながらも、収益面で持続的な運営を維持できなかったとのことだ。Web3ゲーム市場の収益モデルが抱える構造的な課題が、改めて浮き彫りになっている。

900万DLでもサーバー閉鎖へ──Uncharted Studiosが事業終了へ

Uncharted Studiosは、看板タイトルである「Fishing Frenzy」のサービスを2026年6月25日に停止し、開発スタジオ自体の閉鎖を実施。Roninチェーン上で動くカジュアル系GameFiとして注目を集め、ピーク時には多くのユーザーを抱えていたタイトルだった。

公表されているデータによれば、Fishing Frenzyは累計で900万インストールを記録し、売上は100万ドルを超えていたとのことだ。一般的なモバイルゲーム業界の感覚でも、けっして小さい数字ではない。それでも事業として継続することはできなかった。

Uncharted側は、ユーザー獲得コストとマネタイズのバランスが折り合わず、長期運営に必要なキャッシュフローを確保できなかったと説明している。Web3ゲーム特有のトークン経済と、モバイルゲームのF2P(基本無料)モデルを両立させることの難しさが、サービス終了の背景にあるとされる。

「成功指標」と「収益」の乖離──GameFiが抱える構造的な課題

900万DL・売上100万ドルという指標は、Web2のモバイルゲームであれば中堅ヒットの目安に届く水準だ。にもかかわらず採算が合わなかったという事実は、GameFiの収益モデルそのものに疑問を投げかけている。

GameFiの多くは、トークン報酬を原資にユーザーを集める設計を採っている。プレイヤーは「稼ぐ」目的で参入するため、ゲーム内通貨やNFTの価値が下がると一気に離脱する傾向が強い。結果として、運営側はトークン価値の維持に追われ、純粋なゲーム内課金からの収益を積み上げにくい構造に陥りやすい。

Fishing Frenzyの場合、カジュアルなゲーム性とRoninチェーンの低コスト環境を活かし、幅広い層を取り込むことに成功した側面はある。しかし、トークン報酬の流出と新規ユーザー獲得コストが重なり、売上が運営費を上回る規模に育たなかったと見られる。

「ダウンロード数」「アクティブユーザー数」といったKPIが、必ずしも収益に直結しない──GameFiの開発スタジオが向き合うべき現実が、ここに表れている。

残資金62,845ドルをプレイヤーへ再配分──撤退プロセスの透明化

サービス終了にあたり、Unchartedはトレジャリーに残った62,845ドル相当の資金をプレイヤーへ再配分する方針を打ち出している。サーバー閉鎖までの期間中に、ゲーム内活動に応じた形で還元される設計とのことだ。

GameFi業界では、サービス終了時にトークンやNFTの価値が瞬時に消失し、プレイヤーが資産を失うケースが少なくない。資金の透明な再配分を明示する撤退プロセスは、Web3ゲームの撤退モデルとして一定の参考事例になりそうだ。

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Roninエコシステムへの影響と今後の市場展望

Fishing Frenzyの撤退は、Sky Mavisが手がけるRoninチェーン上の主要タイトルが一つ減ることを意味する。RoninはAxie Infinityを筆頭にゲーム特化型チェーンとして成長してきたが、エコシステム上のタイトル全てが安定した収益モデルを確立できているわけではない。

ベア相場と重なる時期のサービス終了は、Web3ゲーム業界に冷ややかな空気を投げかけている。一方で、Pixels、Lumiterra、Apeironといった他のRoninタイトルは引き続き稼働しており、エコシステム全体が即座に揺らぐ局面ではない。

GameFi市場が次のフェーズへ進むためには、トークン報酬に依存しない収益構造、つまりゲームそのものの面白さで課金を生む設計への回帰が求められている。Fishing Frenzyの事例は、その教訓を業界に残すことになりそうだ。

まとめ

900万ダウンロード・売上100万ドル超でもスタジオ閉鎖に至ったFishing Frenzyの事例は、GameFiが「数字の成功」と「事業の成功」を混同しやすい構造を抱えていることを示している。プレイヤーは報酬目的で集まり、トークン経済が崩れれば離脱する。次のサイクルで生き残るのは、ゲームとして純粋に楽しい、課金したくなるタイトルだろう。残資金の再配分という誠実な撤退姿勢は、業界の良き先例として記憶されるべきだ。

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