Ethereum Foundation、スタッフ20%削減・予算40%カットの大改革——Web3ゲーム基盤L1の組織縮小はGameFiに逆風か

Ethereum Foundation、スタッフ20%削減・予算40%カットの大改革——Web3ゲーム基盤L1の組織縮小はGameFiに逆風か

Ethereum Foundationが全スタッフの約20%(54人規模)削減と予算40%カットを含む組織再編を発表。5クラスター体制への移行と共同代表辞任の同時進行が、L2を中心に展開するWeb3ゲームエコシステムにどんな影響を与えるかを解説する。

Ethereum Foundation(以下、EF)が、全スタッフの約20%にあたる54人規模の人員削減と、予算の約40%カットを伴う大規模な組織再編を発表した。新たに5つのクラスターからなる体制へ移行するとともに、共同代表の辞任も同時に進行しており、Web3ゲームの基盤となるEthereumエコシステム全体に波紋が広がっている。

EFが踏み切った組織再編の全体像

EFは、財団の運営体制を根本から見直す大規模なリストラ計画を打ち出した。発表によれば、全スタッフのうち約20%にあたる人員が削減対象となり、人数規模はおよそ54人とされている。あわせて、年間予算もおよそ40%削減される。

財団側は今回の動きを「コスト削減ありき」ではなく、組織の重複を解消し、コア開発とエコシステム支援のリソース配分を最適化するための再編と位置づけている。とはいえ、削減幅は決して小さくない。Layer1の中核を担う組織が、ここまで踏み込んだスリム化に舵を切るのは異例だ。

再編に先立ち、共同代表を務めていた人物の辞任も明らかになっており、リーダーシップの刷新と組織縮小が同時進行している格好だ。Ethereumの方向性を巡る議論が、財団内部で本格化していることがうかがえる。

新体制「5クラスター」とは何か

新組織は、機能別の5つのクラスターに再編される。それぞれが、プロトコル開発、エコシステムサポート、リサーチ、コミュニティ運営など、明確な責任範囲を持つかたちだ。

従来は複数のチームが似通った領域を並行して担当するケースもあり、意思決定の遅さやリソースの分散が課題として指摘されてきた。今回のクラスター化により、各領域のリードが明確になり、外部の開発者やプロジェクトとの連携窓口も整理される見通しだ。

Ethereum本体のスケーリングや、L2エコシステム支援、研究開発の優先順位付けといった重要テーマについて、より機動的な判断が下せる体制を目指している。発表内容によれば、特にプロトコルの中核開発と、エコシステム全体への助成・支援機能が両軸として強化される方針となっている。

Web3ゲームへの影響——L2基盤への波及は

Web3ゲームの大半は、ガス代と処理速度の制約から、EthereumメインネットではなくImmutable zkEVMやPolygon、Arbitrum、Baseといった各種L2を活用している。Ubisoftの「Might & Magic Fates」がImmutableを採用したのは記憶に新しい。

EFの組織縮小が直接ゲームタイトルの開発に影響するわけではないが、L2の根幹を支えるEthereumのコア開発・研究投資が縮小すれば、長期的なスケーラビリティ向上や次世代アップグレード(PectraやFusakaなど)のロードマップにも影響が及ぶ可能性がある。GameFiにとって、ガス効率やセキュリティの底上げは生命線だ。

一方で、財団が掲げる「コア開発への集中」が実現すれば、結果的にL2エコシステムへの恩恵が増えるシナリオも考えられる。助成金の配分がより戦略的になれば、Web3ゲーム関連プロジェクトへの支援が選別的に強化されることもありうるだろう。

【PR】スタートダッシュキャンペーン実施中!!

ETH価格とエコシステム参加者の反応

発表直後、市場ではETH価格に一時的な反応が見られた。組織縮小をネガティブに捉える向きと、長年指摘されてきた財団の肥大化に対する是正として前向きに受け止める声が交錯している。

開発者コミュニティからは「コア開発への集中は歓迎すべき」との意見がある一方、「グラントプログラムの縮小が、スタートアップやアーリーステージのWeb3ゲームスタジオの資金調達環境を一段と厳しくする」との懸念も上がっている。特に日本国内のブロックチェーンゲーム開発者にとっては、EFのエコシステム支援は重要な情報源・資金源の一つとなってきただけに、今後の助成方針の動向が注視される。

まとめ

EFの組織再編は、Ethereumエコシステム全体にとって一つの転換点となる動きだ。Web3ゲーム視点で見れば、短期的にはグラントや支援プログラムの縮小という逆風が吹く可能性がある一方、中長期ではコア開発の集中によるネットワーク基盤強化という追い風も期待できる。GameFiプロジェクトは、L2の選定や資金調達戦略を改めて見直すタイミングに差し掛かっている。

関連記事

日本テレビ、ガールズグループデビューサバイバル番組「Who is Princess?」のNFTを発行

日本テレビ、ガールズグループデビューサバイバル番組「Who is Princess?」のNFTを発行

新着記事