今年9月に4000万ドルを調達し、今後dAppsゲームのメインストリームになるかもしれないと期待される、
ゲーム開発のオープンソースとして有名なCocos2d-xによるブロックチェーンプラットフォームのCocos-BCX。
BlockchainGameInfoの木村がCocos-BCX Japanの藤田浩邦氏と、阿部心愛氏にインタビューを行いました。
藤田氏 : 私は元々、研究畑の出身で2010年からゲーム業界に入り元々は中国のChukong Technologies社の日本支社で責任者でした。
今年の旧正月前後に、Cocos-BCXより日本国内でも展開したいから日本をお願いできないかと言われ、Cocos-BCX Japanの総責任者になりました。
Cocos-BCXは、去年の後半からChukong Technologies社の経営者が、「ブロックチェーンであればユーザーが貢献してくれるコミュニティ系のオープンソースが親和性高いのでは」と考え、
Cocos2d-xの中心メンバーと中国ブロックチェーン業界で有名な開発者兼投資家が率いるチームを合わせてプロジェクトをスタートしました。
藤田氏 : ブロックチェーンの専門知識がなくてもブロックチェーゲームそしてハイブリッドゲームの開発ができるフルスタックソルーションとプラットフォームです。
一般ゲームを開発する人は、ブロックチェーンの技術を取り入れてから開発することがなかなか難しい。
そこで、既存のゲーム開発者でブロックチェーンの知識が無くても、このSDKを使えば既存のゲームの作り方で、ブロックチェーンを扱えるようになります。
ツールとしては、ウォレット、ブラウザー、エクスチェンジゲートウェイ、アセット取引所があり、改良されたDposとNHAS−1808基準でユーザーにストレスを感じさせず、かつしっかりとしたアセット管理のできるマルチ対応のミドルウェアとプラットフォームを目指しています。
藤田氏 : 既にdAppsの開発をしている方々に対しては、スケーラビリティを解消できる点がメリットです。
DPosを改良し、トランザクション処理を細かく分解して、リスポンス、キュー、認証、仮想マシン、インタープリター、コンテナなどを最適化する事で、現時点では、TPS=3300で入るようになりました。
また、今後改良されたDAGと言う仕組みも導入する予定なので、もっとスピードアップが出来るでしょう。
順序良く開発をしていく予定です。
dAppsの会社でないゲーム会社にとっては、普通の開発者でもこういうゲームを作れるという、敷居の低さをアピールすることができます。
木村 : 今までCocos2d-xを触っていたエンジニアは、同じインターフェイスや言語で利用できるんですか?
藤田氏 : そうですね。
ただし、Cocos-BCXにはCocos-BCXのインターフェイスを用意しますので、SDKを組み込めばこういうサービスをできますよと言う形です。
それと、今現在ブロックチェーンを開発するには、それぞれのウォレットを取り入れなければいけないんですね。
そういうのをしなくても、プラットフォームがあるのでCocos-BCXだけでも対応できますよというのも一つのメリットだと思います。
他のチェーンとやり取りできるようにするのも一つですね。
例えば、通常だとEthereumとEOSのチェーンは完全に分けなければなりませんが。Cocos-BCXの場合だと両方とも同時に扱えるようにしているのでそれも一つの特徴です。
そもそもdAppsは、プレイしてくれる人があまりいないのに、チェーンの関係で分断されてしまうのはもったいない。それが一つのメリットだと思っていますね。
12月の21日にテストネットを公開する予定です。
それに合わせて、アイテムのマーケット(JS SDK)、Itemexと言うクラウドファンディング、オークションなどの取引が出来るdApps、ウォレット、ブラウザ、ユーザーシステム、スロット、など、別途公開する予定です。
ゲームとしてはシューティングゲームを一つと、スロットゲームを公開する予定です。
それは、一般ユーザー向けにテストをしてもらう意味合いで公開します。
その後は、テスト開発のチームを募集して行きたいと思います。
木村 : ウォレットまで開発するんですか?
藤田氏 : 今のところ、日本国内の開発者と組んでやっていきたいと思っています。
うちのSDKの中に組み込まれる可能性もありますし、ウォレット機能もココスSDKから呼び出せるようにする予定です。