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【インタビュー】ブース出展で感じた認知への課題 ウォレットバトラー開発 株式会社Arc 伊藤氏 1/2

2018-12-17

先日行われた日経xTECH EXPO2018でブロックチェーンゲームのウォレットバトラーを出展した株式会社Arcの伊藤 裕樹氏にブロックチェーンゲームインフォの浜田がインタビューを行いました。
日経xTECH EXPO2018で感じた課題や、今後の予定、ゲームについて伺いました。

自己紹介

伊藤氏 : ウォレットバトラーを開発中の株式会社Arcで、マーケティングを担当しています伊藤です。
一年半くらい前からブロックチェーンや仮想通貨界隈の市場調査や技術調査等を行っていて、「ビットコインとか勉強会」や「暗号通貨輪読会」といった勉強会コミュニティーの運営スタッフ等もやらせてもらっています。
今回のウォレットバトラーの開発においては、ゲームサイクル等の設計はゲームディレクターが行い、ブロックチェーンやトークンの導入に関しては私も担当しています。

ウォレットバトラーについて

浜田 : ウォレットバトラーについて教えてもらえますか。

伊藤氏: ウォレットバトラーは、「イーサリアムのウォレットアドレスの情報からモンスターを召喚する」といったアクションを軸に、モンスターの育成や合成、スキル編成、デッキ編成、そしてランキングバトルといった、戦略性のあるゲームとなっています。

浜田 : ブロックチェーンを利用しようとしたきっかけは?

伊藤氏: 一年半ほど前から別プロジェクトでブロックチェーンや仮想通貨の調査を行っていたんですが、ゲームへの活用に関してはやはり昨年の12月にクリプトキティーズが話題になったことがキッカケですね。

元々Arcはゲーム開発、企画運営をしている会社なので、既存事業の強み x ブロックチェーン =ブロックチェーンゲームという事でちょっと企画出してみようかと言う流れで動き始めたプロジェクトです。

その企画出しの中で、dAppsの年齢層って20代後半から30代以上が多いのかなと言う話が上がり、「懐かし目の所を行ってみようか」という話から、その中で「こんなゲーム、あんなゲームがあったよね」という流れで、「某バトラー」が出てきました。
そこから膨らませて産まれたのがウォレットバトラーです。

浜田 : ウォレットのアドレスを入力する際に制限はあるんですか?

伊藤氏: 基本的には自分の所有しているウォレットアドレス以外でもモンスターを召喚できるようにする予定ですが、ウォレットアドレスの使用回数などには制限をかける事になると思います。

浜田 : 有名なウォレットアドレスだと強いモンスターが出てきたりもしますか?

伊藤氏: まだ決まってない部分が多いですが、そういった案も上がっています。
アドレス所有元の企業とコラボして特別なモンスターが召喚できたら面白いですね。

浜田 : 速攻でクリプトキティーズのアドレスを狙わないとですね。

伊藤氏: クリプトキティーズとかコインベースみたいな大手取引所とか…。

リリースまでのスケジュールとゲーム内容の予定

伊藤氏: 公式に発表はしていませんが、5月中にベータ版のリリースをして、6月に本リリースを予定しています。
プレセールも実施する予定ですが、どういった形で実施するのか、価格帯はどうするかは状況を見ながら判断する予定です。

ただ、開発資金を得るためのプレセールというよりも、ゲームイベントの一つとしてのプレセールの形でやっていきたいので、プレセールでの金額によって開発を進める進めないではなく、リリース準備がある程度整ってから、オープニングセレモニーのような形で企画できれば良いなと思っています。
プレセール失敗したら開発が頓挫するとかそういう事は無いです。

浜田 : プレセールでは強いモンスターを?

伊藤氏: まだあまり詰めていませんが、基本的には限定かつある程度ステータスにプレミアが付いたモンスターを出す予定です。
本リリース後のイベントで優位性のあるモンスターを出せたらと考えています。

浜田 : モンスターから紐付けたウォレットのアドレスは見ることができるんですか?

伊藤氏: その予定で考えています。ただ、召喚アルゴリズムの攻略というか解析はされないようにしなければいけないので、どういった形式にするか検討中です。
その辺りの透明性って難しいですよね。

クリプトキティも遺伝子生成のスマートコントラクトは外部参照して解析防止策をとっているので、そういった部分は参考にしていきたいです。

浜田 : ランキングバトルがあるということは何か報酬があるんですか?

伊藤氏: 設計中ですが、ブロックチェーンゲームはそういったインセンティブも特徴の一つなので、その辺りもしっかり考えています。

浜田 : 設計で重要視している部分はどこでしょう。

伊藤氏: 重要視している部分で言うと、「極力ブロックチェーンを意識せずに遊べる様にする」という点です。
そのために犠牲にしなければいけない部分として非中央集権や分散化などがありますが、現段階ではUIUXの方に重みをおいて、極力ブロックチェーンを意識せずにプレイできて、所有権や限定数などオープンかつ信頼性を担保する必要がある情報をブロックチェーンで管理するという設計にしています。

浜田 : オフチェーンでやられるんですか?

伊藤氏: バトルであったり育成などの基本プレイはオフチェーンでやって、
モンスター等のトークン化に関しては、ユーザーの任意のタイミングで出来るようにするといった感じです。

日経xTECH EXPO 2018出展での反響と感じたこと

浜田 : 先日行われた日経xTECH EXPO 2018でブースを出展されましたが反響はいかがでしたか?

伊藤氏: 出展中の来場者の反応も含め、想定していた以上の反響がありました。

特に「ブロックチェーン」というワードはすごく強力で、みなさん興味が有るというのは来場者からもすごく伝わってきましたね。
「ブロックチェーンを活用してみたい、自社サービスへ導入できるか調査している」とか「最近ブロックチェーンって言葉をよく聞くので情報収集しているんだ」といった来場者の方が多かったです。

また、日経xTECH EXPO 2018がBtoBがメインの展示会なので、企業向けシステムの展示が多い中、ゲームといったエンタメ系の展示は物珍しさもあり集客力抜群でした。

ブロックチェーンとか全く知らないけど、ゲーム好きだから気になったという方や、展示したムービーやパネルを見て「ゲームの展示なんて珍しいと思って、、どういうゲームなんですか?」と話を聞きにきてくれる方も多かったです。

そこでブロックチェーンゲームの特徴である資産性や所有権などの説明すると「あーなるほどね」「それは面白いね」「そんなゲームあるんだ!」といったポジティブな反応が多かったです。

そういう方たちに少しでもブロックチェーンゲームに興味を持ってもらえる機会を作れたという点はすごく良かったと思います。

また、企業への反響に関しても、周辺領域の事業者さんから協業のお話を頂いたり、
ブロックチェーンゲームへの開発に興味を持って頂いた企業さんなどもいて、その後の打ち合わせで情報交換等させて頂いたりと、色々広げることができたと思います。

浜田 : 来年の強力なライバルですね。

伊藤氏: そうですね。でも今は沢山のブロックチェーンゲームのタイトルが並ぶ方が嬉しいので、どんどん参入してきて欲しいです。

日経xTECH EXPO 2018出展で感じたブロックチェーンゲームの課題

伊藤氏: 興味を持って話を聞きにきてくれる一方、「ブロックチェーンは知っているけどブロックチェーンゲームって何?ゲームにブロックチェーンをどう使うの?」と質問される方が多かったのも事実で、ブロックチェーンゲームの認知度の低さは大きな課題と感じました。

私の中では「ブロックチェーンを知っていればクリプトキティを知っている」ぐらいの感覚だったのですが、想像以上に知らない方が多く「ブロックチェーンってゲームでも使えるんだ」という反応の方が多かったですね。

展示会をやってみたからこそ分かる、一般の方のリアルな反応でしたが、思っていた以上の認知度の低さは結構ショックでした(笑)

日経xTECH EXPO 2018出展で良く聞かれた事

浜田 : 日経xTECH EXPO2018へ来場された方から一番何を聞かれましたか?

伊藤氏: まずプレス等を見て、ウォレットバトラー自体を目当てに来場してくれた方は、リリース日やゲーム性、どこまでオンチェーンにするのかと言った質問が多かったですね。

あと、今回展示会出展記念ということで数量限定モンスターカードを配布していたので、「このモンスターはいつ貰えるの?」「これって価値でます?」といった会話もありました。

ウォレットバトラー目当てで来てくださった方がいたというのはすごく嬉しかったですね。

ブロックチェーンゲーム自体を知らない方からは、「ブロックチェーンをゲームにどう活用するの?」という質問が一番多かったです。
番外編ですが、なにをブロックするゲームなの?といった方もいらっしゃいまして、本当にまだまだだなと・・・。

ゲーム系のイベントへの出展も有効か

浜田 : 「ブロックチェーン」で「ゲーム」と反対の、「ゲーム」で「ブロックチェーン」を使うというアプローチで、東京ゲームショウなどに出展をしたら反響は出そうですか?

伊藤氏:  東京ゲームショウの中でブロックチェーンゲームを目立たせるには相当な工夫が必要かなと思います。

東京ゲームショウは「ゲーム」がメインなので、普通にアプリゲームやコンシューマーゲームと並んで出展しても埋もれてしまうのではないかなと・・。

「ゲーム」からアプローチをするならば、「ブロックチェーン」という言葉はいらなくて、今であればよく言われている「ゲームプレイが資産になる」というアプローチの方が反響を生みやすいのではないかと思います。


理想としては「すごい面白いゲームがある!しかも上手くやると財布が潤うよ!」おまけで「よく知らないけどブロックチェーンって技術が使われているらしいよ」ですかね(笑)

普及するために解決すべき課題

浜田 : 出展をしたことで、一般の人に普及する為に、どんな課題があると感じましたか?

伊藤氏: 先ほども話した通り認知度が低いというのが一つあり、そもそも存在自体を知られていないので、まずブロックチェーンゲームという分野がある事を知って貰わないとですね。

普及させるという意味では、特定のプラットフォームがないという点は、ブロックチェーンゲームの課題かもしれません。

すでに人が集まっているゲームプラットフォームで扱われるようになれば変わっててくると思いますが、非中央集権や分散型といった考え方とは真逆になるので、それが正解なのかはわからないです(笑)

ただ、まだ生まれて1年足らずの新しい分野なので、普及させる為のプロモーションが確立されていないといった事もあり、その辺りは手探りでやっていくしかないと思っています。

自分たちだけでやれる事は知れているので、先行して走ってくださっている運営者さんや、周辺領域の事業者さん、ユーザーコミュニティと全員で協力して盛り上げていきたいです。

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ブロックチェーンゲームインフォ 浜田

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