今回、Uniqys Labを立ち上げ、Uniqys Kitでさらにオープンな仕組みを提供していく事を決めた、株式会社モバイルファクトリーの秦元昭氏(以下、秦氏)と吉田尚平氏(以下、吉田氏)へ編集長の木村がインタビューを行いました。
株式会社モバイルファクトリーの100%子会社である株式会社ビットファクトリーは、ブロックチェーン技術の課題解決のために研究開発を行いながら、成果を可能な限りオープンにして、その発展に貢献していくチームUniqys Labを設立しました。 活動の一環として、DApps開発サポートツールUniqys
木村 : まずは簡単に自己紹介をお願いします。
秦氏 : 僕はシニアエンジニアで、Uniqys Projectの中で、主にUniqys K
itと言うブロックチェーンのコアの部分のソフトウェア開発を中心にやっています。
バックグラウンドとしては、駅メモ!と言う弊社のサービスがあるんですが、そこのサーバーサイドエンジニアでしたが、弊社にブロックチェーン事業に参入した時に移りました。
なので結構初期のころから参加していたので、Uniqys Projectの構想やUniqys Labも先陣をきってやっています。
吉田氏 : 僕は結構遅めの今年の七月にジョインしました。僕も元々は駅メモ!チームで、主にフロントエンドを担当し、そこからUniqys Projectに参入し、Quragéブラウザとか、HL-Report、Kitを使ったCryptOsushiの開発をしてきました。
木村 : 元々フロントエンドで、ネイティブアプリの開発も携わって来たんですか?
吉田氏 : Quragéブラウザは、短い期間でAndroidとiOSに対応しようとReact Nativeで作っていました。
元々Reactの動き方はわかっていたので割とすんなりキャッチアップできて参加できました。
CryptOsushiもHL-Reportも、見た目でわかる部分については力をいれてやっていました。
木村 : Uniqys Labを設立した目的と実現したい取り組みを教えてください。
秦氏 : 目的に関しては、成果をオープンにしていくことを目指したチームをプロジェクトの中に一つ独立して作りあげる事です。
どこをオープンにして、どこを企業としてやらなければいけないかと言う事があるので、オープンにしていく所を社内的にも社外的にも見やすくするために、Uniqys Labを設立しました。
成果オープンにする理由は、ブロックチェーンの課題に対して、弊社だけで出来る部分とできない部分があり、ブロックチェーンコミュニティ全体が解決していかなければいけない課題がある。
そこに貢献していくためのチームとして、オープンにしていくことを主体としたチームを設立しました。
実現したい取り組みとしては、課題の解決にあたって得られた成果を公開していくということと、チーム内のリサーチを主にやって、リサーチしたものをまとめたやつを出していくということを取り組めたらと思います。
秦氏 : コアの部分で言うと、イーサリアムの連携がまだないので、そこがまず急務として、2019年度中に実現させて、バージョン1として公開しようと考えています。
その後は、クライアントからブロックチェーンを見つける仕組み、いわゆるDNS的仕組みや、
通常のスマートコントラクトだとアップデートできないんですが、アプリケーションのアップデート時にいかに合意を取りながらアップデートをできる仕組みを作るか、と言う部分を拡張として考えています。
プロトコルの中でアップデートに対して合意をとってアップデートをすると言う仕組みで考えています。
秦氏 : フロント側・利用者側の展開は、「まずは使っている人を増やさないと」と言うのがありまして、使ってもらった上で、意見を踏まえて使いやすいように改善していこうと考えています。
まだ決まった話ではありませんが、今後はハッカソンなど使ってもらうイベントをやっていき、その中でこうしたほうがいいという意見を受けながら実現していこうかなと思っています。
Uniqys Kitで動くアプリケーションを、他のDeveloperが作ってくれる環境を早く用意したいと考えています。
秦氏 : Uniqys Kitとの相性と言う点で、最初はゲームかなと思っています。
ゲームってUX的にたくさんアクションが発生するので、アクションの速度がユーザー体験・根幹に関わってくるので、そういう意味でスループットが早い事には向いていると言うのと、
もう一個はブロックチェーンでやる必要が無いものには必要が無いという事です。
ゲームのアイテムが、ユーザーの資産になるというのはわかりやすいところなので、最初の適用は、ゲームがDeveloper的にも、ユーザー的にもマッチするなと考えています。
ただ、ゲーム限定で開発していくかと言うと、そのつもりはありません。
デジタルの資産が運営会社のものになっている状態を、ユーザーの手もとに持って来る事がブロックチェーンの良い所だという部分から、
ゲームに限らず、例えばポイントカードの購買履歴は運営会社がもっていますが、
あれもある意味、本来はユーザーの資産なので、そういうのをブロックチェーンに書き込んで、ユーザーが持つことができるという適用もあり得るなと思っています。
今取れる選択肢で、スケーラビリティとかの課題を解決するとなると、サイドチェーンが一番だと思っていて、そこで、まずはこういう形で普通のアプリケーションが作れる事を提供していきます。
木村 : 今、どのくらいの規模のチームで開発をやっているんですか?
秦氏 : コアの所でいうと、数人ですね。
大量の手を動かさなければいけないかと言うとそうではなく、考えて調査をして最適な形を見つけてと言う内容になるので、少数精鋭でやっています。
一方で、Uniqys Projectを広めていく活動に関してはエンジニアだけではなく、ビジネス的な人やデザイナーとも協力していく必要があるので
Uniqys Projectの全体で言うと、10数名関わっています。
ブロックチェーンに携わっている企業の中では結構多い人数が関わっていると思います。