秦氏 : 目指す未来で言うと、ミッションに掲げてある通り、「dAppsを身近にしていく」というのがミッションで、
具体的に言うと、「知らず知らずのうちにdAppsを使っている未来」。
単純にユーザーのメリットがあるものとしてdAppsがあって、今は「資産だと思っていなかった物」がちゃんとユーザーの手元にあって、それが資産になっていることがある意味当たり前の状態。ガチャを回したら「ただの絵」では無く、「あくまで資産だよ」となっているのが目指す未来です。
木村 : 事業として、dAppsの将来はどんな世界をイメージしていますか?
秦氏 : 事業と言う部分で言うと、弊社の社長はゴールドラッシュのたとえをよく使うんですけど、ゴールドラッシュで儲けたのは金を探す人ではなく道具(ツルハシ)を貸した人とジーンズ屋さんだったという発想ですね。
dAppsが流行るまでに、dAppsを作ったり使う上で必要になるインフラなどを弊社でシェアをとっておき、流行った時に事業としてはお金を生むという事を考えています。
今の段階で、dAppsが流行った時に使われる色んな仕組みやソフトウェアを弊社で作りだす事で、流行った未来ではどんな事業でもいろんな選択肢がとれると思っていて、
まずはdAppsがちゃんと流行る未来を作り上げていく事が大事と考えています。
木村 : dAppsが流行る未来で言うと、現状と照らし合わせると、ウェブサービスが誰でも作れるような未来が近いですか?
秦氏 : アプリを作る時に、今だとウェブアプリやネイティブアプリと言う選択肢がある中で、そこにdAppsが一つの選択肢になる未来を考えていて、
今ある色んなアプリケーションがdAppsを使うと、ユーザーが資産を持てるということでメリットがあると思っています。
現状ではメリットとデメリットが釣り合っていないんですが、デメリットが薄れていく事で、メリットが際立ってきて、アプリをdAppsで作る事が選択肢になると思っています。
木村 : ブロックチェーン実装で苦労したところはありますか?
吉田氏 : HL-Reportで苦労した事がありました。
トークン化するにあたって、ガス代がすごく高くなるというところが手間だったというものがありました。
元々考えていた仕組みだと、200万くらいかかる計算になってしまい、それをどう減らすかと言うのが苦労しました。
ユーザーの、もともとゲームにのっていた資産を全部ブロックチェーン上に載せようとしたらそうなってしまいました。
なので、載せる情報を厳選して、削れるものは削って、変数の入れ方を工夫して、なんとか現実的な所に落とし込んだというのが苦労しましたね。
木村 : 吉田さんがジョインしてからキャッチアップして現在にいたる中、また新しくこれから道を歩む方へ、どういう所をおさえれば早くブロックチェーンの技術を吸収できますか?
吉田氏 : やってみないとわからないということがあります。
ガス代の感覚とかも実際に作ってみてそれがどれくらいかかるというのを見積りしてみて感覚がわかるようになるというのがあるので、
とにかく、作りたいものを作ってみて、一回動かしてみると分かってくると思います。
秦氏 : まだみんなが手探りな状態の技術なので、個人や少数でも立ち向かえると思っています。
課題があればあるほど燃えるという人が向いていると思っていて、
正直な所今のブロックチェーンは使い物にならないなと言う事を思っていて、だからこそ面白いなと言うのはありますね。
課題があって、ぎりぎり自分の手に届く部分だと思っていて、
ブロックチェーンの話は、アカデミアに広く研究されつくされたかというとそうでもなくて、ある意味、素人でもまだいけるという部分が面白いですね。
今回、Uniqys Kitについて、技術的な内容についても伺いました。
専門的な言葉が大量に並ぶので、エンジニア向けの記事として、技術的な部分は後編にまとめたいと思います。
Uniqys NetworkはスケーラブルなDApps開発キットのUniqys Kitと、使いやすいDAppsモバイルブラウザーのQuragéによって、開発と利用の双方からDAppsをより身近にします。