【インタビュー MyCryptoHeroes 上野氏 後編】見えてきた新しいターゲット層と将来の姿 1/2

2018-11-15

前編では、βバトルを終えて、見つかったゲーム設計上の課題や対策を紹介しました。
後編では、ターゲット層やウォレットとの取り組みについて紹介します。

前回に引き続き、マイクリプトヒーローズを運営する、double jump.tokyo株式会社のCEOである上野広伸氏と、COOの玉舎直人氏に、βバトルを終了してからの振り返りを伺いました。

前編はこちら

ターゲット層の選定と、課題

上野氏 : バトルβを運営してみてわかったのが、いきなり、仮想通貨での取引を触ったことが無い人をいれると、ゲーム以外の所で詰まってしまうというか、サポート詰まりが起こるということ。

玉舎氏 : 今マーケティング全般、とツイッターの中の人までも(自分が)やってましているんですけど、うちは基本的に開発の会社なので、開発以外のことって基本、僕が全てやってますw
バトルβでは、ユーザーの獲得をどこまで広げるかけっこう悩みました。

上野氏 : 結論として、ターゲットは、dappsをやっている人と、dappsはやってないけど仮想通貨をやっている人までに絞りまして、それ以上の一般ゲーマーに関しては、基本は狙わないという方針でやっていました。

βテストですし、イーサリアムが無いとヒーロー買えないし、その状態で、一般の人を入れてしまうと、悪いUX・体験が先行してしまって次にまた入ってくる時にとんでもない壁ができてしまうのではないかと思い、我々はあえてターゲットにしませんでした。

MCHのウォレットとの取り組み

上野氏 : 正直、現状のdappsってまだ入り口のハードルが高くて。

dappsの入り口としては、仮想通貨取引所が一つで、もう一つがウォレットだと思っていて、
これからはウォレットがより入り口として広がっていくと信じています。

それでウォレット事業者さんとは、なるべくいろいろなところと提携していこうという方針で、自社での単体ウォレット事業は絶対やらない。

TokenPocketやGo!Wallet、CoinbaseWallet、Qurageなどとしっかり提携して、
お互いにユーザー獲得をし、お互いにUX/UIを高めていくのが大事かなと。

なので、導線も含めてUX/UIが不十分な現段階では、あまりターゲットを大きくは広げないという前提でやってきました。

見えてきた可能性

上野氏 : とはいえ、予想外に広がってしまった部分もあり、そのおかげで見えた可能性もありまして。
Dappsは意外と次のフェーズにいけるんじゃないかと言う話を今はしています。

ユーザー層拡大の要件としては、
イーサリアムを購入できる状態
ウォレットを容易に入れられる状態。
それと、まともなゲームが出ている状態
という、この三つの要件がそろえばいけるかなと言う気がしてきました。

一つ目(のイーサリアムを購入できる状態)はコインチェックが再開し、DEXみたいなものも増えてきて、イーサリアムをなんとか手に入れるという道が、もう一回開かれ始める期待感があります。動いてきている。

TokenPocketで、イーサリアムをDEXで、ペイパル決済で手に入れられるとか。なかなかすごいなと思いました。
あれもまだ一般認知されていないですけど、ウォレット側にイーサリアムを手に入れる道さえあれば、なんとかなりますので。そういった環境が整ってきつつあるなという感があります。

(二つ目のウォレットを容易に入れられる状態は、)国内でも、GO!Walletなどいろいろなウォレットが出てきましたし、中国にもいろいろなウォレットがあるようで、そういうところからも結構お声がけいただいています。
スマホアプリのウォレットには、依然Appleリジェクトという懸念はあると思いますが、ウォレット=Dappsブラウザを入り口にした流れができててくるんじゃないかという期待も出てきた。

(三つ目のまともなゲームが出る事は、)我々も含めてですけど、果敢に現状の技術的・法的制約の中で、ちゃんとしたゲームを作ろうという会社や人が出てきています。
これらがだんだんいい方向にスパイラルしてきているなという感じが、実は今回のMCHをやってみて感じています。

なので、次の正式サービスからは、少しターゲットを拡げたいなと思っています。

新しいターゲット層

上野氏 : 具体的に言うと、いきなりスマホゲームの層を取りに行くんではなくて、そこには、良いUXが既にあるので、無理やり取りに行く理由は全くなくて、
例えば仮想通貨はやってないけど株取引はやっているとか、ゲームはかつてやっていて、だんだんグラフィックはリッチになってきたけど、昔のようにおもしろくないなっていう人も出てきていてそういう層の人たちを狙っていきたいです。

モンストを早くからやっていたけど今はもう引退してアカウント売っちゃったなんて人とか。僕らは「スマホ先行課金層」って言っているんですけど、そういう人達が、次のターゲットになってくるんじゃないかなと。
意外と年齢層は高い人達ですね。

今はゲームから引退していて、「ゲームは時間の無駄」、「俺の投下した課金は無駄だった」と思っている人達がたくさんいと思います。

僕は仕事がら年間にゲームを60本くらいやってたんですけど、仮想通貨取引やっている時はそっちの方が面白くって全部やめちゃいまして、それで僕はゲームから引退したんですよ。

今はやりにくくなってしまいましたが、ゲームってうまくやれば、(アカウント売りやリアルマネートレードなどで)かけた時間と金というのは必ずしもゼロにはならないと知っている、私のような人達が既に一定数います。
この人達はけっこう年齢が上がってきていると思います。

PCのMMOで体験した人達で40代くらい、ソシャゲやスマホアプリで体験した人達で30代。

(そんな人達の中から、)スマホでガチャとかもう無理だけど、かけた時間やお金がちゃんと価値になるブロックチェーンゲームならば、またゲームをやってもいいかなと思ってくれる人達が出てくるんじゃないかなと思っています。

MCHへの思いとこれから

上野氏 : バトルβでは、イーサリアムありきですけど、
正式サービスでは、このゲームやりたいって思っていただいたら、最初はウォレットもなく、イーサリアムをもっていなくても、ゲームがプレイできるようになります。

イーサリアムを持っていなくても運営側から最初のヒーローがもらえて。
それをうまく回していけばクエストの中でエクステンションが手に入って。
手に入ったエクステンションをマーケットで売ればGUMが手に入って。
手に入ったGUMでヒーローを購入する事が出来る。

イーサリアムがなくても、無課金でもプレイをすることができます。

手に入れたヒーローは、Opensea等の外部でイーサリアムにする事ができて、結果的に仮想通貨取引所のアカウントをもっていなくてもイーサリアムを手に入れるということが出来る可能性もあります。
そんな中で、「やっぱりもうちょっと課金して良いヒーローがほしいな」となったら、仮想通貨取引所の口座開設して「イーサリアムを買おう」とかなるかもしれない。

このように仮想通貨のユースケースが広がってくれば、今は沈静化してしまったている仮想通貨を、もう一回活性化させる起爆剤になるかもしれない。

そうやって入ってきた人達は、単なる投機ではいってきたんじゃなくて、「楽しくゲームをやった結果イーサリアムが手に入った」とか、「面白いゲームをやろうとした結果イーサリアムが必要だったので、ウェブマネーやiTunesカードを買うようにイーサリアム買った」という人達です。
ここまでユーザー層を拡大できると良いなと思っています。
とはいえ、最初は、みんなは難しい。
まずは、ある程度、これまでのゲーム体験の中で、「ゲームに費やした時間がお金にも成り得る」と知っている人達をターゲットにしていきたい。
そういう人達が、(イノベーターの次に来る)アーリーアダプターだと思っていて、
「お、これは結構面白いぞ」、「意外に稼げるぞ」、「取引も含めて楽しいぞ」となって、はじめて次の一般ゲーマー層に繋がるんじゃないかなと思っています。

そこまでは1〜2年はかかるとは思っているんですけど、
段階的に広めていきたいなと思っています。

ウォレットが無くても良い?

上野氏 : ウォレットがなくてもグーグル認証だけでゲームが始められるという機能を、正式サービスでは実装します。ただ、これはあくまで一旦始められるのであって、ウォレットをやはりちゃんと持ってほしい。

僕らの中だけで使える仮ウォレットみたいのを持っていてもあまり意味ないし、業界の発展にもならないと思っていて。そこにあまり固執したくない。

最後に

MCHは、ドット絵にチップチューン音楽、Webベースのシンプルな見ためですが、実はかなり本格的なブロックチェーンゲームです。
詳しくは公式Mediumの「MCHエコシステム」(https://link.medium.com/CWknoWTfRR)を読んでいただきたいのですが、裏側はMMORPG並のシステムを作っています。

MCHのエコシステムをみていただくとわかるのですが、実は江戸時代の「士農工商」をモデルにしています。
「士」とは戦うこと、「農」とはファーミングすること、「工」とはクラフティングすること、ここまでは従来のゲームにも実装されていた要素ですが、「商」すなわち商売して稼ぐことを内包しているのが、ブロックチェーンゲームのエコシステムの新たなチャレンジです。

面白いゲームを作るというのはもちろんなのですが、私達が今懸命に作っているの、このアセットを基盤としたエコシステムだと認識しています。
これは今後、見ためが3Dになったり、ARやVRになっても変わらない、ユーザーの皆さんと共に築く「価値」そのものだと信じています。

運営が「神」な既存のゲームシステムではない、「エコシステムの下にユーザーも運営も平等」な、Dappsのあるべき世界観を作っていけたらなと思っています。
今回結構オフチェーン化しちゃったので、何年かかるかわかりませんが^^;

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