こうした運用フェーズの困難な点を踏まえた設計ができるのはマイクリのプロデューサーを務めたおかげです。
ブレヒロでは、運用して1年経つとゲームは、アセットは、コミュニティはどうなるのか、マイクリでの経験を踏まえて企画を設計しています。
そして、ブレヒロでやってみたことでうまくいったことがまた次のブロックチェーンゲームに反映されていく、こうしてブロックチェーンゲームはどんどんゲームとしてのクオリティを上げ、研ぎ澄まされていくのだと思います。
木村:ブレイブ フロンティアをブロックチェーンゲーム化しようとした理由とは何でしょうか?
石川:大前提として、ブロックチェーンゲームの市場は、これからもっと大きくなっていくと考えています。
今は「ブロックチェーンゲームなんてゲームじゃないでしょう」と言う人がいるかもしれませんが、将来的にはもっと大きなトレンドになっていく。そのフックとなり得るのがIPです。
IPを使ったゲームを出すことで、そのIPの既存ファンの関心を集め、ブロックチェーンゲームならではの
「ゲームして資産になるんだ」
「ゲームにかけたお金や時間が無駄にならないんだ」
という新しい体験をしてもらうことで、ブロックチェーンゲームの面白さを外に広げていていけると思っています。
それにブレフロはドット絵キャラの数でギネス世界記録™(※)を持ち、グローバルでも強いIPです。ドット絵のマイクリと合うのはもちろん、本作を日本だけでなくグローバルに広げていけます。
※2018年1月29日
「Most playable pixel art characters in a mobile game
(最も多い操作可能なピクセルアートキャラクターを持つモバイルゲーム)」としてギネス世界記録™に認定。
double jump.tokyoにとってもIPを使って、新しいゲームを出すというのは新しい挑戦にもなるし、その挑戦を元にして、何かまた別の道が広がります。
ブロックチェーンゲームはエモさのあるサービスです。苦楽をともにし、頂点を目指したゲームアセットがプレイヤーの手元に残るので愛着がわきます。既存技術ではプレイヤーさんに渡したかった、残したかったものを、ブロックチェーン技術によってプレイヤーに譲渡することができる。
これによる新しい体験は面白いものであるということは、マイクリで証明されたかなと思っているので、あとはこれをもっと大きくしていきたいです。
木村:ブレヒロはブレイブ フロンティアのベースを変えずにNFTを導入したゲームシステムなのでしょうか?
石川:ベースはマイクリで、そこにブレフロ要素を足しています。
マイクリのバトルはあえてとてもシンプルになっていました。しかし今回はブレフロらしい至高のドットアニメで迫力がある形にしました。
バトルを見ると「おお!めちゃめちゃゲームだ!」と感じると思います。
NFT付きソシャゲみたいなゲームは、ソシャゲからブロックチェーンゲームへの移行として出てくると思いますが、個人的には「それは売ったアセットの価値をどうするの?」いうところを軽視しているのかなと思っています。
マイクリでいうエコシステムのようなブロックチェーンゲームならではの体験や設計は、アセットの価値の維持には必要だと思っています。
なので今回は、既存のブレフロにNFTを搭載してブロックチェーンゲーム化した、というよりは、マイクリのブレフロ版というふうに考えていただけると良いと思います。
木村:ブレフロはストーリーがありますが、本作ではストーリーが入るのでしょうか?
石川:正式リリース時にはストーリーはちょっと入ります。
実はマイクリにもストーリーはあるんですけどね(笑)。
エイリムの方の力を借りながら、スパイス的にいれられればなと。
本作で見てほしいのは、バトルです。見た目がマイクリと大きく異なります。
自分のNFTが画面狭しと動き回ってバトルする様は、感動モノです。
あとは属性があるとか、強化合成があるとか、マイクリにはなかったような要素を少し組み込む予定なので、プレイヤーの反応が楽しみです。