4月28日に行われたMCHパブリックビューイングも盛況のうちに終えたdouble jump.tokyo株式会社の上野氏と玉舎氏にリリースからこれまでの振り返えって頂きました。
さらに今後のマイクリについてお話を伺いました。
第2回目となる今回はアートエディットから資金調達までを伺いました。
木村:苦労されたことっていうのはどんなことでしょう。
玉舎:実は正式サービスの時に結構変えた機能です。
上野:初めアートエディットは、ドット絵を描くみたいなツールを作ろうとしていましたがスマホでどうやって描くのか議論があったので、一旦ユーザーさんがどれくらいやるのかわからないので、ツール無しで出してみました。
リリースしたところユーザーさんは、こちらが想定する以上の品質のものを次々と作られていたので、こっちで既製品のツールみたいなのを中途半端な機能で提供しないでよかったなとは思っていますね。
玉舎:アートエディットすることで愛着がわきますし、マイクリプトヒーローズっていう名前の通りなのですが、本当に自分のヒーローになるのですね。
アートのトレードや、「いいね」がついている数によってトロフィーが貰えるなど、士農工商の工の部分を支えるコンテンツとして、マイクリになくてはならない機能だと思います。
もちろん、これによって特殊なスキルがついたりパラメーターの成長変化があったりということで、バトルにも影響しますが、
実際、本来のヒーローの価格、レベルやその価値よりもはるかに高い価格でアートエディットされたものが取引されていますので、良いアートのものが評価されてきていると思います。
玉舎:アートエディットは、先ほどのクエストとかデュエルと比べると、正式サービスの時に1回大規模にリニューアルしたのですが、それ以降おざなりになっている機能なので、ランド実装がようやく終わって、僕らの手も空いてくるので、力を入れていきたいなと思います。
(※編集注 現在既にアートエディットVer.1.1にアップデート済み)
木村:今までもユーザーがつくったオリジナルキャラをゲーム内に登場させるコンセプトのゲームがありました。
上手くいったゲームは少ないかと思いますが、マイクリはそれらとはユーザーの受け止め方が違うなと感じています。
玉舎:全然違いますよね。
僕らがこういう遊びをしてほしいと思っていたことがうまく伝わったなと思っています。
これは2つあって、1つはドット絵だったってことがあるかなと。
上野:それはでかいですね。
玉舎:そもそもデフォルメされて表現されているドット絵が制作の敷居を下げていて、表現としても、見る側も受け入れやすいからだと思います。
そしてもう1つが歴史上のヒーローというところがあると思います。
歴史上のヒーローに、僕らが提供する絵だけじゃなくてユーザーさんの中に「いや、俺の中における武田信玄こうじゃない」みたいに、自由に自分のヒーローにしてもらえるっていうのが大きいと思っています。
先ほど言った過剰な演出もしないですし、ドット絵で、UIも含めてとてもシンプルにやっているので、創造ののりしろが多いんですよね。
アニメーションもしないし、派手な演出も無いので、やっぱり脳内補完していかなきゃいけない。
木村:ドット絵で情報量が少ないっていう中で、プレイヤーのナラティブを刺激するということでしょうか。
玉舎:そうですね。本当にナラティブ性の高いゲームになったなあと思っています。
玉舎:コラボはイーサエモンとブロックチェーンキューティーズさんとコラボヒーローを出しました。
ご存じの通りイーサエモンはEMONTアライアンスというかたちで初期から提携していました。
今までもコラボはエクステンションとして出させていただいていますけど、これからもエクステンションという形でやっていきます。
ヒーローはどうしても歴史上のヒーローなので制約があるのですけど、エクステンションに関してはかなり自由度が高いので、これからもうちょっとIPものというか…そういうものをやっていきます。
割とでっかいものも準備しています。
上野:これはクエストとかデュエルがある中で、お祭り的な要素も入れたい要望から、レイドバトルを導入しました。
玉舎:ヨシュアという犬のようなよくわからないデカイのが出てくるのですけど、みなさんよしこって名前付けて、よくよく考えたらCE減ってレベル下がるってどういうこっちゃっていう話なのですが、それをみんな喜々として叩いています。
レイドとして今回出しましたが、CEというかレベルが下がることが含まれたゲーム性に今後はなっていきます。
レベルを上げるだけがよしのゲームではないというところにおいては、ユーザーさんには、先行して入れたレイドによって、レベルが下がるということを、このマイクリの世界にはありえるということを、許容して頂いたのではと思っています。
これは結構ゲームの幅を広げていると考えています。
レベルが不可逆なものじゃないということですね。
上野:ずっとノードを回しているとレベルって上がっていきますよね。上がっていってレベルキャップになったら、そのキャラクターってプレーしていることが損しているように思えてきます。
なので、どこかでレベルって何か消費する箇所を設定しないといけないなってわれわれずっと思っていました。
本来だとレベルアップしたらその先限界突破みたいなことでインフレしなくてはいけないので、デフレができるというふうにブロックチェーンゲームは常に作っていかないとバランスが保てないと考えています。
木村:バランス設計が難しそうですね。
玉舎:そうですね。炎上して誰もやらない説もあったんですけれども、これもわれわれの想定以上にうまくいった機能ですね。
上野:あとはそのマイクリのエコシステムの中で、LabっていうCEとGAMっていうのを交換する機能があります。そこの下支えをする機能も必要だねっていう理由もありました。
すべてはエコシステムをうまく回すために、そういうところで機能を追加して、ただのお祭りで終わらせないようにしようというところがありました。
玉舎:Labとの相関性が非常に高いですね。レイドの時期には価格が上がりますので。
皆さんCE買われていますね。
ある意味で言えば第三通貨ですね。イーサリアムがあって、GAMがあって実はCEも通貨ではないのですけれども通貨に近い。
上野:ちゃんと価値付けをしていきたいです。
玉舎:そうですね。CEの価値をどう保つかみたいなのをよく社内で話すのですが。
今回、とうとうLabは各ランドに9分割しました。
ひとつはZentraleっていう真ん中のものに1個ありますが、経済すらもうランドに委ねちゃったという。
木村:ランド毎にエコシステムが形成されていくということでしょうか?
玉舎:先ほどの、どこからこの企画出てきたのですかっていうのは、辿るとすべてはエコシステムを成立させるため。
それでなおかつゲームとして面白くなるためにどうしたらいいかっていうことからです。
上野:アセットの価値を最大化するためと、エコシステムをうまく回すための2つを実現するための機能追求の結果です。
玉舎:それらに、面白さを、ラッピングしていくという作業がマイクリを作る作業です。
なので、順番からいって面白いからやっていったら成立しないので、アセット価値をどう最大化させるか、保全するか、あげていくか。
そういうことを基盤に考えています。
玉舎:CMは放映の3週間前、12月10日頃に博報堂さんから一緒にマイクリのプロモーションをやりましょう、みたいな話があり、当初は屋外の街頭広告のような提案でした。
でも、それでは突き抜ける気がしませんでした。
もっと面白いことはないか、って考えていて、ふと僕がテレビCMってどうですかと言ってみたら、博報堂さんが乗りに乗って、持ち帰ったら社内で盛り上がったそうで、なんとしてもテレビCMできるようにしますっていうふうにおっしゃって。
とは言え実施3週間前って流石に色々無理があって、実は僕は途中で諦めかけたのですが、博報堂さんが最後まで諦めずにやりきって頂きました。
テレビCMは我々の力だけじゃ絶対無理でした。
博報堂さんの力が非常に大きかったと思います。
ブロックチェーンゲームでテレビCMなんて、狂ってる感じですけど、僕ららしくていいなと思いました。
テレビCMによる獲得効果がどうしたとか費用対効果がどうとか、どうでも良いと思っています。
「ブロックチェーンゲームがあることを知っているけど、なんだか胡散臭いものでしょ?」とか、「仮想通貨を使うゲームなんてやらないよ」とか、そういう信用のなさというか、それをなんとか払拭したくて、そのためにやったというのが本当の意図です。
あれで集客したいではなく、ネガティブイメージをまずはゼロに戻したいと思っていました。
その点ではすごい効果があったなと思っています。
木村:成功だったということですね。今後のプロモーションの予定はいかがですか?
玉舎:そうですね。どうせやるなら他社が考えないような、
「またマイクリこんなことやってるよ」みたいなやつをやりたいなと思いますね。
木村:それは期待しますね。
玉舎:お約束なので。あいつらちょっと変なことやってくるでしょみたいな。(笑)
玉舎:gumiさんから去年の12月に、2億円調達させていただきました。
主にマイクリの運営と、マイクリそのものをマイクリプトヒーローズの外に広げていくこと、あるいは、新しいゲーム展開などそういったことが出来るようにしていきたいと思います。
(※編集注 現在既に“MCH+構想”を発表公開済み)
gumiさんにはオフィスもお貸しいただき、出資頂いた以上の事業支援を行っていただいていますので、非常に助かっています。
今後何かしらの事業的な協力関係も出てくると思っています。
次回はランドについて、そして99戦実装へと続きます。
double jump.tokyo株式会社の上野氏と玉舎氏への振り返りインタビュー最終回となる今回は、ランド実装の裏話、やりこみ要素としての99戦を実装する背景、プロモーション、今後の方針と盛りだくさんの内容に加え、最後にDAppsデベロッパーへの本音も語っていただきました。
「My Crypto Heroes 」(マイクリプトヒーローズ)はdouble jump.tokyoによるワーカープレイスメント型RPGゲーム。
歴史上のヒーローたちを集め、育て、バトルに挑みます。
多彩なヒーローとアイテムを組み合わせたチーム編成が、バトルでの勝利のポイント。
最強のチームでCrypto Worldの覇者をめざそう!
招待コードに「LRwA」と入力すると、特典ヒーローが貰える!
■ジャンル:PVP、RPG、2D
■対応機種:WEBブラウザ、モバイル
■チェーン:Ethereum, Polygon, MCHverse
■提供会社:double jump.tokyo