コントラクトサーヴァントを開発するアクセルマークに、ブロックチェーンゲームインフォの木村がインタビューを行いました。
3回にわたって、お送りします。
第1回 参入した理由
第2回 価値の担保について
第3回 この一年の振り返り
参加者
尾下 順治氏 アクセルマーク株式会社代表取締役
三上 裕貴氏 コントラクトサーヴァントディレクター
木村義彦 ブロックチェーンゲームインフォ編集長
木村 : 開発を始めて、ブロックチェーンゲーム業界に参入して1年くらい経つんですけれども、そのなかで見えてきた意外な発見や変化があれば教えてください。
尾下氏 : 思っていたより奥が深かったし、しっかり作り込まなくちゃいけないなと思いました。また、嬉しい発見として、ブラウザゲームから離れて久しかったので、ブラウザでの表現力の向上には驚きがありましたね。
今回はPlayCanvasを使ってバトルなどのゲーム部分を開発しているのですが、こんなにリッチな表現ができるんだというところも認識できました。
そういう環境変化を踏まえて、当初予定していたCryptoKitties(クリプトキティーズ)のような比較的ライトな実装ではなくて、ちゃんと遊べるゲーム性の高いものをリリースしようという方針転換もあって思ったより時間がかかってしまっているというのも正直なところです。
あとはやはり、黎明期ならではのあたふた感とカオス感と、色々あって面白いですよね。
尾下氏 : 将来的には同じように認識され遊ばれるものになると思います。
ただ、現状は違うかなと。今見てて思う限りでいうと、プレイしているのはイノベーター層。まだアーリーアダプターには進んでいない状態だと思います。
ソーシャルゲームはいきなりマスから始まり、どっちかっていうと時間がたくさんある人から始まっていたけど、割とブロックチェーンゲームは仮想通貨やブロックチェーンなどへの興味からゲーム方面に関心が向いてきた方がイノベーターとして始まっている感じはしますね。
三上氏 : その点だと、今ソーシャルゲームのユーザーがブロックチェーンに流れてるとは思わないですね。全く別の層がブロックチェーンゲームを楽しんでいる感じがします。
尾下氏 : そうですね。別のかたちで立ち上がっている感じはします。ソーシャルゲームのユーザーが遊んでいる感じはしません。
今はブロックチェーンゲームに対して期待をしている人、ブロックチェーンゲームが盛り上がって欲しいと思っている人が遊んでいると感じます。
それでいくとまさに、My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)の掲げるように、かけた時間と金と情熱が自分のものにならないのはおかしいんじゃないかって思っている人がプレイしていて、そこに向けてのメッセージは間違ってない。
僕ら作り手の想いとプレイヤーの想いがシンクロしている部分はあるのかなと思います。
三上氏 : ソーシャルゲームのユーザーは、戦って名誉を得たり、ギルドメンバーからの信頼とかで、そこに対して価値を感じているし、質の高いゲームを遊んで楽しみたいっていう人たちは、ソーシャルゲームを選択すると思います。
ソーシャルゲームユーザーにブロックチェーンゲームをやってもらうには「ゲームとしての面白さ」が重要になってくるんじゃないかと思います。
尾下氏 : あとはグローバルありきなのが面白いですよね。
技術的には、ブラウザゲームならノンプラットフォームでグローバルに出せるんですが、ブロックチェーンっていう文脈がなければ絶対誰の目にも止まらないでしょうね。
ユーザー少ないって言われてる一方で、グローバルに注目を集められる事はメリットだと思います。
どこのマーケット、どこの国とかってみるということではなくて、僕らは、ブロックチェーンコミュニティであったり仮想通貨コミュニティに対してゲームを出していくっていう感覚で考えています。
ブロックチェーンってDecentralized(非中央集権)であり、グローバルな技術になっているので、日本向けという表現自体がナンセンスになってきている時代の変化は感じますね。
もうちょっと概念的な話でいうと、国って何だろうっていう話。
土地があって、そこに住まいがあって、文化があれば国なのか。色々な要素はありますが、国を国たらしめる要素の大きな部分の1つは通貨であると思います。
日本円でやりとりする、日本円でしか買えないとか日本国内でしか買えないとか、売買とか通貨みたいなことによって縛られて、国というところに集まってきている求心力がある。
それが仮想通貨によって、別にどこの国に住んでいようが、イーサリアムを保持できる、保有しようとすればできる状態になって。
国でも地域でもないコミュニティーができあがっていくのかなと思います。
木村 : これは早い話なんですけど、今ブラウザゲームでブロックチェーンゲームっていうのが第1フェーズだとして、次のフェーズってどういったブロックチェーンゲームがくると予想されますか。
尾下氏 : ブロックチェーンゲームは、多分まだ仕組みの掘り下げが進むんじゃないかなと思っています。
ソーシャルゲームでも最後ガラケーのビジュアル表現の限界に挑むみたいな、華美なプロジェクトがたくさん出てきた手前に、フォーマットの研究がいっぱい進みましたよね。こんなゲーム面白いんじゃないかって。
それで1番エポックメイキングだったのがドラゴンコレクションカードバトルだったんですが、ドラコレが出たあと、みんなカードバトルをたくさん作るようになって、より強い刺激のためにビジュアルがどんどん華美になっていき、完成系の神撃のバハムートに繋がっていくような流れでした。
今はまだその手前ですよね。ドラコレが出てない状態。なので、いろんな試行錯誤が当面進むと思います。
ただ、ベースに思想がないとコピーしかつくれないので、僕らはフォーマットをつくる側であり続けたいですね。
できればContract Servant(コントラクトサーヴァント)がブロックチェーンゲーム界のドラコレになりたいですね。
三上氏 : そのポジションをとりたいですよね。いや、とりにいかないと、ですね。
尾下氏 : そう。だから僕らの開発チームはこの新しい領域の中で思いっきりチャレンジをしてブロックチェーンゲーム領域を引っ張っていけるようなタイトルを出すことを意識してます。
思想としては、ユーザーの元にゲーム内で手に入れたものや、過ごした時間がちゃんと残るっていうイノベーションを起こしていきたいなって思っていて、どういう形であれユーザーの手元に残るかたちを模索していきたいと思っています。
オープンソースにするのもありだし、コミュニティーやユーザーに運営を委ねるやり方もあるとは思うんで、何かしらのかたちで。ユーザーの熱量がゲームを維持していく構造は様々な選択肢があると思うので、そこは考えていきたいです。
木村 : 今、ブロックチェーンゲームと言えばMy Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)と言われる状態ですが、My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)は超えられそうですか?
尾下氏 : 超えたいですけど、超えるというよりお互いが刺激し合って共栄していく関係性が理想ですね。ゲーム性と最初のアプローチが全然異なっているんで、ソーシャルゲームの時もそうだったように、My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)も遊ぶしContract Servant(コントラクトサーヴァント)も遊ぶとなってくれるのがまずは理想です。
ゲーム全体の市場規模からするとまだこの領域はとても小さい市場です。そこで競争して、Contract Servant(コントラクトサーヴァント)が売り上げ好調だけど周りの売り上げが減ったみたいな事はナンセンスなんで、共にマーケットを広げていければと思いますね。
CryptoKitties(クリプトキティーズ)が1年半前に出てきて、その成功を見て色々なタイトルが開発されたり、リリースされたりしている中で、我々はクオリティの高いものを出して、このマーケットでやるにはちゃんとクオリティの高いものでユーザーを喜ばせていかなきゃいけないという事を示していきたいですね。
そして、これからのブロックチェーンゲームが僕らの後に続いてくれるといいなと思います。
そうした思想を持ってつくっていくんで、ぜひContract Servant(コントラクトサーヴァント)を楽しみにしていてください。
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◆ゲーム紹介◆
サーヴァントと呼ばれるキャラクターカードによる陣形タクティカルバトルゲームです。
サーヴァントには、コモンサーヴァントとトークンサーヴァントが存在し、トークンサーヴァントはブロックチェーン上で管理されています。
またトークンサーヴァントは例え同じ絵柄のサーヴァントでも一つとして同じパラメーターの個体は存在しません。
毎週月曜日から開催されているリーグバトルで世界中のプレイヤーと順位を競い合い、一週間の開催期間を経て、
トークンサーヴァントや豪華アイテムなど魅力的な報酬を獲得しよう!!
▼ゲームプレイで資産を作ろう!
リーグ報酬などで獲得したトークンサーヴァントは、NFT(非代替性のトークン)として、自分の資産になります。
獲得したトークンサーヴァントはマーケット機能でのユーザー間取引により暗号資産のイーサリアム(ETH)と交換することも可能です!
※コモンサーヴァントはマーケットでの売買、また他ユーザーへの譲渡などはできません。