Wildcard Allianceが「Wildpaper 4.0」にて、Wildcardのライブマルチプレイヤー運用終了とWildcard Premier League(WPL)の完結、Thousands Networkのorderly wind-downを発表。Paul Bettner夫妻によるweb3競技経済の挑戦が一区切りを迎えた背景と意義を整理する。
Thousands Network公式Xが投稿した「Important Notice: WPL & Thousands Network」を起点に、Wildcard Allianceがライブ運用を終了しWildcard Premier League(WPL)を完結、Thousands Networkをorderly wind-down(秩序ある縮小・終了)させることを正式に発表した。Paul Bettner氏とKaty Bettner氏夫妻が手がけてきたWildcards IPは戦略的マネジメント体制へ移行し、$WCトークンを活用したweb3競技経済の実験が一つの区切りを迎えた。
Wildcard Allianceが公開したドキュメント「Wildpaper 4.0」にて、競技マルチプレイヤーアリーナゲーム『Wildcard』のライブ運用終了が正式に告知された。
『Wildcard』は2025年10月にSteam Early Accessでローンチされたばかりのタイトルで、リリースから約半年というタイミングでの発表となる。
合わせて、ゲームと連動して展開されてきた競技リーグ「Wildcard Premier League(WPL)」も完結し、その基盤として運用されてきた分散型アトリビューションプロトコル「Thousands Network」もorderly wind-down(秩序ある縮小・終了)プロセスに入ることが明らかにされた。
Wildcard Allianceは法人としては存続し、Wildcard IPの完全な所有権を保持する。今後は「戦略的IPマネジメント」の姿勢へとシフトし、IPそのものを保全していくとのことだ。
『Wildcard』を手がけたのは、ゲーム業界でも屈指のキャリアを持つPaul Bettner氏とKaty Bettner氏の夫妻だ。
両氏は『Words With Friends』『Age of Empires』『Halo Wars』などの開発に携わってきた経歴を持つ。Wildcardの構想は、競技性・コミュニティ・コンテンツクリエイションを一つに束ねた「観戦するのも、プレイするのも同じくらい面白いゲーム」という新しい競技マルチプレイヤーアリーナを作るというものだった。
esports視聴体験とプレイ体験を、放送・ストリーミング文化と地続きの形で再設計するという挑戦は、ブロックチェーンゲーム界隈だけでなく、従来のesportsシーンからも注目を集めてきた経緯がある。
WPLは、$WCトークンとArbitrumネットワークを土台に構築されたweb3ネイティブな競技経済圏だった。
参加者は「Franchise Manager(フランチャイズマネージャー)」や「Sponsor(スポンサー)」といった役割を担い、$WCトークンを通じてリーグ運営や選手・チームの支援に参加する設計だ。プレイヤーが単に試合を観るだけではなく、経済的なステークホルダーとしてリーグそのものに関与できる構造を狙っていた。
その下支えとなっていたのがThousands Networkで、誰がどのような貢献をしたのかを分散的に記録・分配するアトリビューションプロトコルとして稼働していた。プレイヤー、視聴者、コンテンツクリエイター、マネージャーといった多様な参加者の貢献を可視化し、報酬として還元する仕組みづくりを目指したものだ。
ゲーム本体・リーグ・トークン経済・分配インフラまで一気通貫で設計するという、web3 esportsとして極めて野心的なスタックだったといえる。
今回の発表で示されたのは、単なるサービス終了ではなく、orderly wind-downという形での段階的な終了プロセスである点だ。
Thousands Networkは突如停止するのではなく、リーグの完結処理やネットワーク運営の整理を含めて、秩序立てて閉じていく方針が示されている。WPLについても歴史的な記録として「Wildpaper 4.0」のドキュメントが残され、これまで構築されてきたものの軌跡が公的に保存される形になる。
一方で、Wildcard Allianceは法人として継続し、IPの所有権も維持される。ライブ運用は終了するものの、Wildcardという作品・世界観そのものは「保全されるべき資産」として戦略的IPマネジメントの対象となる。将来的に別の形で再起動・再活用される可能性も残されたかたちだ。
Wildcard・WPL・Thousands Networkの一連の取り組みは、ブロックチェーンゲームとesportsの交差点にあった代表的な実験のひとつだった。
トークンインセンティブを使って観戦・運営・支援といった「プレイ以外の関わり方」にまで経済的な意味を持たせる設計は、従来型esportsのスポンサーシップモデルに対する一つのカウンタープロポーザルでもあった。
その一方で、競技ゲームを継続的に運営していくためには、デイリーアクティブユーザー、視聴者数、放送パートナー、トーナメント運営費用など、トークノミクスだけでは埋めきれない事業構造上の課題が立ちはだかる。Early Accessから比較的短期間でのwind-down判断は、web3ゲームに限らずライブサービス型タイトル全般が抱える「持続可能性の難しさ」を改めて浮き彫りにしたといえる。
ただし、今回が「失敗」と単純に括られるべきものではない点も重要だ。orderly wind-downを選択し、IPを保全し、ドキュメントとして記録を残すという終わり方は、トークン保有者やコミュニティに対するアカウンタビリティの取り方として、今後のweb3プロジェクト運営の参考事例となる可能性がある。
Wildcard・WPL・Thousands Networkの取り組みは、web3とesportsを本気で結びつけようとした希少な事例だった。ライブ運用としては一区切りを迎えたが、IPは保全され、得られた知見は確実に次の世代のプロジェクトへ受け継がれていくだろう。トークンを使った競技経済をどう設計し、どう畳むのか。終わり方まで含めて見届けられたことが、業界全体にとっての財産になるはずだ。
Wildpaper 4.0(公式ドキュメント):https://wildcard-alliance.gitbook.io/wildpaper4
Wildcard 公式サイト:https://playwildcard.com/
Thousands Network 公式X:https://x.com/thousandsntwrk
Wildcard Steamストアページ:https://store.steampowered.com/app/2700040/Wildcard/
Wildcardは、アクションゲームとカードゲームの要素を融合させたオンライン対戦ゲームです。プレイヤーは「チャンピオン」と呼ばれるキャラクターを操作しながら、デッキにセットしたカードを使用してクリーチャーの召喚やスキル発動を行い、リアルタイムのアリーナバトルに挑みます。
ゲームでは、プレイヤーの操作によるアクション要素と、カードを使った戦略的なデッキ構築の両方が重要になります。バトルはスピーディーに進行し、プレイヤーは状況に応じてカードを使い分けながら戦います。
また、ゲーム内のカードやアイテムはデジタル資産として扱われ、Web3技術を活用したゲーム内経済も導入されています。Wildcardは、アクションとカード戦略を組み合わせた新しいタイプの対戦ゲームとして開発されています。
・アクション+カードゲームの融合
リアルタイム操作とカード戦略を組み合わせた独自のゲームプレイ。
・PvPアリーナバトル
他プレイヤーと対戦するオンラインバトル。
・デッキ構築システム
カードを組み合わせて戦略的なデッキを作成。
・チャンピオンキャラクター
プレイヤーが操作するヒーローキャラクター。
・デジタル資産
カードやゲーム内アイテムをデジタル資産として所有可能。
◾️Basic Information
Game Title: Wildcard
Genre: Action / Card Battle / PvP
Compatibility: PC
Price: 基本プレイ無料(予定)
Development Status: 開発中
P2E: 対応予定
Blockchain: Polygon
Tokens: 未公開
NFT: カードNFT、キャラクターNFTなど
Provider/Developer: Playful Studios
Whitepaper URL: 未公開
https://www.wildcardgame.com/