BlockBase株式会社代表取締役CEO真木大樹氏にお話を伺いました。
真木氏 : ブロックベースの代表の真木です。
ブロックチェーンのコンサルを中心に開発なども携わっています。
元々は外資系のSIreとして働いていましたが、わりとカッチリとした仕事が多かった。
そうすると、新入社員の頃はよかったのですが 3年も働くと使っている技術が古くなってきているのかなと感じるようになり、新しい技術を試そうとはじめたのがブロックチェーンを触り始めたきっかけです。
そんな中で、去年の4月にクリプトゾンビを触って見て気づいたんですけど、とりあえず動かしてみるのはそんなに難しくなかった。アプリを何個か作っていくうちに、ブロックチェーンのサービスは「すごく作りやすい」と感じました。
また、管理者がいなくてもサービスとして生き続けている所や、自分の思っていなかったアセットや使い方が出てきて、自分の想定以上のアプリケーションになっていく部分。
管理者の手を離れて成長していき自分の意思を持って成長しはじめてくる日がくる。
そこが魅力と言うか、面白いと感じ仕事にしています。ブロックチェーン関係のサービスは今後も成長する可能性があると思ってます。
真木氏 : 既存のサービスの場合は、データベース、サーバーやフロントエンドといろんな所を作らなければいけないんですが、ブロックチェーンのサービスはDBとサーバーがブロックチェーンで作られているので、コントラクトをデプロイしてしまえば動きます。
かつ、一度デプロイをすれば変更ができませんが、変更できないということは、メンテナンスしなくていいという部分なので、ちゃんと実装ができているプログラムならば自動的に動いていきます。
去年リリースしたDigitalArtChainも初めの一ヶ月こそメンテナンスをしましたが、そこからずっと放置してからも、無事に動き続けていて、何もしなくてもアプリケーションとして生きてきています。
やっぱり一番とっつきやすいのはスマートコントラクトです。
Ethereumに絞ると、solidityを実際書いてみてデプロイしてみるのがいい勉強だと思っています。
コーディング技術を学んでも、それがどう書くかで変わっていくので、テストネットでもまずいったん書いてみて、デプロイするのが一番。
書いて、デプロイして、動かす。
シンプルなのでいいのでそこまでを通貫することが一番大事だと思います。それができればコントラクトを複雑にしてみることはできるようになるので。
とにかく体験ですね。
既存のアプリケーションと違って動かしてみないとわからない概念があります。
コントラクト内の制限とか、データがどう、トランザクションがどうとか動かしてみないとわからない部分がある。
浜田 : 去年かなり作っていましたもんね。
真木氏 : 20~30個くらいはdAppsを作りましたね。全然バズらなかったやつもありますし、ガス代が高騰しているときに設定を間違えてデプロイしただけで1~2ETHくらいかかったこともありました。
浜田 : dAppsをリリースしてきて、ここは実際にリリースしないとわからなかった!と言うところはありますか?
真木氏 : dappsは自分の想定以上の動きをするのが面白いですね。
DigitalArtChainの時は、もともとはゲームを今後作りたかったので、みんなからデータが上がってくれば自分で作らなくても良くなるかなと言うくらいで画像を集めようと作っていたんですが、画像以外に動画や、GIF、3Dアセットなどのデータが上がっていきました。
リリースするまではこういう使い方だと考えていたことに対して、自分が想定していなかったことをユーザーが独自の解釈で付け加えてくれました。
設計以上の設計になるのは、ユーザーがいないとわからないことなので、リリースしないと気づけない事かなと思います。
計算以上のことがあると、自分の手を離れた感覚があって、おもしろいですね。
dAppsが意思を持つタイミング。自分でも止めようがないので、
自分が作ったのに自分のものじゃなくなるタイミングがdAppsにはあります。
真木氏 : dAppsを朝から晩まで作りまくるのも楽しいんですけど、それと同時に最近は健康的な生活をしたいと思っています。
dAppsは精神的な影響をうけやすいのかなと思うところもあって、
自分の精神が疲れているとdAppsも疲れてくる。
自分が健康的でないと、健康的なdAppsはできないのかなと思っていて、最近はスポーツや食生活、自分の心から見直していこうとしています。
dAppsって、やろうと思えばハッキングのように抜け穴をたどる事など、悪いこともできてしまいます。
技術的に出来ることが多くなるとつい、いろいろしたくなる気持ちも出てきます。
自分が健康じゃないとその気持ちに負けてしまうので、心身ともに健康な生活を作ろうかなと言うのが目標ですね。
マネタイズは悪いことするのが一番手っ取り早いですが、
そういう気持ちにならないようにするには、ヘルシーな気持ちが大事ですね。
なのでHashHubまでの通勤は全力疾走で来ています。
家から4kmくらいで、走るとだいたい30分くらいなんですが、ちょうどいいんですよ。
会社も健康も全力疾走です!
真木氏 : まずは、健康的な生活をする。そして、ブロックチェーン的な働き方をしたい。ブロックチェーン的な働き方というのは、分散して独立稼働出来るものだと思っているので、自分が働き続けるのはブロックチェーン的な発想ではないと感じています。
もちろん自分のやるべきこととして、目の前の課題を解決するために今はしっかり働きたいと思っていますが、少しずつブロックチェーン的な仕事をできるように頑張りたいです。
具体的にはやるべきこととやらなくていいことの境目を見定めて、自分のためにすること、会社のためにすることの線引きをした上で、選択と集中を行なっていくことですかね。
そして、会社としては、今後も順調に事業を拡大していって進めていくというプランを描いていますが、プラン通りになるのは面白くないと思っています。どこかしらのタイミングで想定以上のことがおこってほしいです。できればいい意味で。
Hi-Etherの町野さんが、「早く行くなら自分でやればいいけど遠くに行くならみんなでやる。」という話をされていたんですが、私たちの会社も少しずつチームの良さが発揮できるようになってきていて、やっと、遠くに行ける状態になってきました。技術的にクオリティが高いものが作れるようになったり、決めるべきところはさっさと決めるけど、じっかりと検討すべきところは検討したり、チームとしての強さが見えてきています。
ここに想定以上のブレイクスルーがあれば、想定以上の価値や成果や強さを目指していけると思っています。
メンバーの能力や相性がかっちりハマれば、遠くへ行くと言うよりも、自分たちのコアな欲求から始まるユースケースが出てきて、そのユースケースが見つかれば私たちのチームとして本当にやるべきことが見えてくると思うので、その何かをまず見つけたいです。
とにかくやってみる、やりまくることで見つけるユースケースを見つけるというのが使命だと思っています。私たちのチームならではのユースケースを見つけたいということが夢ですね。
BlockBase, Inc. - プロトコルやチェーンと既存のビジネスの間に立ち、プロダクトのプロトタイピングを高速且つ大量に繰り返し本当に有用なblockchainのユースケースを探し続ける
先日NFT売買マッチングサービスのBazaaarをリリースした、Blockbaseの真木大樹氏と田中康平氏にインタビューを行いました。
今回は、前編としてBazaaarについて伺いました。