プレマイニングとは、仮想通貨が公開される前に通貨を保有することを意味します。
この記事ではプレマイニングについて解説します。
仮想通貨を誕生させるには、開発者やチームが存在します。
ビットコイン、イーサリアム、リップル、なども当然チームによって開発が進められていますが、システムをスタートさせる前(公開前)に、開発者や指定した団体があらかじめ特定の仮想通貨を自身に割り当てることがあります。
プレマイニング(プレマイン)のプレは「先に、あらかじめに」と言う意味。
プレマイニングとは、仮想通貨が公開される前に通貨を保有することを意味します。
仮想通貨の開発には費用が掛かります。また人材に対し報酬(給料など)も当然与えなければいけません。
このような開発費、報酬を目的にプレマイニングを行うことがあります。
仮想通貨はユーザー同士が監視し合う分散型の管理システムを特徴としているため、コミュニティの形成は必要不可欠です。
プレマイニングを行って得た仮想通貨は、公開と共にユーザーや指定した団体に分配することもあります。
通貨の開発が順調に進み世間に認知されれば、その通貨も価値が上がる為、保有するものはコミュニティを形成し仮想通貨を普及させます。
逆に言えば立ち上げたプロジェクトが破綻すれば、保有する仮想通貨の価値は目配りします。
このようにプレマイニングを行うことで開発者の開発費になる他、ユーザーに分配することでサービスの周知、コミュニティの形成維持に役立ちます。
開発者がプレマイニングにより大量の仮想通貨を保有した場合、市場に流通する通貨量をコントロールすることができます。
往来、仮想通貨は不特定多数の参加者から成り立つ非中央集権型を目指すものですが、大量の通貨を保有した場合、市場を独占する恐れもあります。
通貨の価格が上がったとこで開発者が保有する仮想通貨を大量に売ってしまえば、市場に出回る量が増えるため、相対的に価値が下がってしまい、開発者への富が集中してしまうことも考えられます。
ビットコインゴールドは2017年11月にビットコインから分裂(ハードフォーク)してできた仮想通貨で、分裂前に開発者によるマイニングが行われ開発者側が8000BTG保有していました。
このことで「開発側の利益目的」と批判の対象になり、市場の反感を買いまいた。
ビットコインダイヤモンドもビットコインから分裂(ハードフォーク)した仮想通貨です。
発行量全体の6.6%(1386枚)が開発者であるBitcoin Daimond Foundationが割り当てられています。
Bitcoin Daimond Foundationは使い道として
・プロジェクト開発・市場運営支出に2%
・エコロジカル建設・プロジェクトの開発に4.6%分使うとしています。
プロジェクト開発にはメインチェーン、ウォレットの開発、初期開発者への報酬に。
運営にはサミット開催費、コンサルタント、広告費、コミュニティの仕事に従事する社員への給料などに使うとしています。
エコロジカル建設・プロジェクトの開発には、コア開発チームへの報酬や、世界の開発者への開発インセンティブに。
また、デビットカードやETMをはじめとした、金融分野・物流分野の開発とチェーンの応用技術の開発費用として割り当てています。
リップル(XRP)にはマイニングというものがありませんが、XRPを開発するリップル社は、630憶XRPものリップルを保有しています。
発行枚数は1000憶XRPあるので半分以上が開発者側にあることになります。
仮にリップル社が利益目的のために630憶ものXRPを売ってしまえば、市場にXRPが増え、価値も一気に下がってしまいます。
ですが、リップル社は630憶CRPの内530憶ERPをロックアップしたことで、売ることができないようになっています。
この時、20円台だったXRPは90円台まで高騰。
投資家からは、「リップル社が売り抜けることができない」と判断したため、大量のXRPが買われました。