金融に関するDAppsとして、DEXやレンディング、WBTCについて紹介します。
Blockchain Game infoの読者であれば、DAppsというとゲームを思い浮かべる方が多いとおもいますが、DAppsにはゲーム以外にも様々な種類があります。
その中の一つで、今後期待されているのが金融系のDAppsです。
この記事では、イーサリアムベースの金融系DAppsについて概要を紹介します。
金融系DAppsの代表格は、分散型の仮想通貨取引です。略してDEXと呼ばれることが多いですね。
私たちになじみのあるbitFlyerやbitbankなどの取引所は、取引所が秘密鍵を管理しているので、私たちの仮想通貨は取引所が管理・保管していることになります。
一方で、DEXは秘密鍵を私たち自身で管理します。そのため、取引所が原因となるGOXが起こらないというメリットがあります。
これまでは、「分散型=管理者がいない」と言われていましたが、決してそんなことはなく、今後はDEXなのかどうかは関係なく管理は厳しくなっていく流れがあります。
・Ether Delta
・Radar Relay
あたりが有名どこですが、今後は既存の取引所が管理・運営するDEXが増えていきそうです。バイナンスやビットフィネックスのDEXも発表されてきていますからね。
こちらも仮想通貨を交換するという意味では、取引所と同じなんですが、こちらで紹介するのはプロトコル系。
KyberやBancorが有名どころですね。
KyberはイーサリアムのERC20トークン同士を、取引所に行かなくても交換することができます。しかも、プロトコルなので裏方仕事的に交換することもできちゃいます。
具体例を挙げて紹介しますね。
DAppsゲームの「イーサエモン」というモンスターを育成・トレードするゲームがあります。公式からモンスターを購入することができるんですが、Kyberが導入されていないゲームでは、ETHのみでの購入になります。
しかしKyberが実装されていれば、プレーヤーはETH以外のトークンで購入することができます。しかもイーサエモンの運営がETHで受け取りたいと指定していれば、プレーヤーはETH以外のトークンでモンスターを購入したにもかかわらず、運営はETHを受け取ることができます。
裏方仕事なので、私たちが気づかない間にいつのまにか実装されて、いつのまにか快適になっていくことでしょう。
仮想通貨を担保に仮想通貨を借りることのできるDAppsです。
・ETH Lend
・Compound
などがあります。
Compoundの方が使いやすいと思っています。仮想通貨を預けておくと、利息をもらうことができたり、預けている分の3分の2までの仮想通貨をレンディングすることもできます。
借りた仮想通貨を一度FIATに戻し、借りた仮想通貨が値下がりした後に買い戻して返済することで、自力でショートポジションをもつことができます。
ショートETHとは、ETHが値下がりするほど価格が上昇するトークンです。
その名前の通り、ショートポジションをもつように使うことができます。
expoというDAppsでショートETHを発行できるほか、Radar RelayなどのDEXでも購入できるようになっています。
ちなみにexpoでは、レバレッジETHというレバレッジのかかったETHを買うこともできます。
DAppsではありませんが、関連性が高いので紹介。
WBTCとは、BTCをイーサリアム上で使うためのトークンです。BTCとETHのブロックチェーンには互換性がないので、1BTC=1WBTCの価値が担保されたトークンを作り、イーサリアム上で使います。
通貨としての役割を持つBTCをイーサリアム上の金融系DAppsで使うのは、現実のお金を使う金融系サービスがブロックチェーン上に移行する未来を示唆していると思いませんか?