イベント報告
【ブロックチェーンから考える ゲームとアートで〈価値〉を創る方法】
<イベント名>
ブロックチェーンから考える ゲームとアートで〈価値〉を創る方法
<開催日時>
1/23(水)19:00-21:30
<出演者>
• 青木宏文(メタップス ブロックチェーン事業責任者 )
• 施井泰平(スタートバーン 代表取締役)
• 【モデレーター】久保田大海(編集者・CoinDesk Japan編集部)
• 【司会】神本侑季(Zコーポレーション
メタップスはテクノロジーでお金と経済の在り方を変えるという企業ミッションのもと、ファイナンス、マーケティング、その他コンシューマー向けのサービスを展開中であり、ブロックチェーンに関わる領域を新規事業として取り組んでいる。
ブロックチェーン領域では、トレード・決済とコマース領域の事業を展開中。
トレード・決済では、韓国で仮想通貨取引所「UPXIDE」を運営中。日本では関連会社のメタップスペイメントが取引所向けの決済代行システムを提供している。
また韓国では仮想通貨のプリペイドカードサービス、「クリプトカード」事業を展開しており、韓国では店舗などで決済手段として仮想通貨を使用できる。
本日の主題であるゲームの領域については、「DIGSTAR」という宇宙領域を探索するコンセプトであるゲームと、デジタルアセットの売買プラットフォームである「TEMX」を開発している。
「DIGSTAR」はゲーム内のキャラクターをブロックチェーン上に記録している。
ゲームのキャラクターは理論上50万通りのキャラクターが存在し、融合する機能もある。
「TEMX」では、初めはDIGSTARのキャラクターを扱う予定であるが、他ゲームのキャラクターなども扱う予定もあり、今後デジタルアセットの売買活性化を図っていきたいと考えている。
スタートバーンはアートとブロックチェーンの活用を目指した会社であり、アート作品の市場における課題を、ブロックチェーン技術を用いて解決したいと考えている。
多くのアート作品は2次流通市場が盛り上がることが多く、価値が当初のものより、跳ね上がることが多い。長い年月をかけて、作品の所有者は移り変わるが、作品が本物と証明する手段は作品に書かれたサインや、証明書によって証明される。
作品の証明書は公的なものでもなく、鑑定士が本物を見分ける作業を行う為、脆弱である。
世界のアートの流通市場は約8兆円と大きな市場であり、作品の証明に関わる電子規格を作り、普及させることでも十分にニーズがある。
ブロックチェーンを使うと、下記のメリットが考えられる。
・作品の来歴を残せる
・アート投資の民主化(分割購入をブロックチェーンで管理する)
・複製可能な作品にも、一意の価値を与えることが出来る
世界中で30以上のアート×ブロックチェーンのPJが生まれており、これからプラットフォームの争いが来ることを予期している。
アートブロックチェーンネットワークという、色んなサービスを横断する仕組みを発明した。ブロックチェーンに記録される作品証明書としての機能と、二次流通の管理を可能とする機能が盛り込まれている。
たとえ、我々の会社が潰れたとしても、ブロックチェーンのネットワークは機能し続ける。
このサービスでは信託、動産担保、など他のサービスとアート市場が繋がることも想定している。
投資家や芸術家など様々な人にアートブロックチェーンネットワークに参入して頂きたい
質問:イーサリアムのパブリックチェーンを使用すると、トランザクションに関わる
問題やガス代(手数料の様なもの)が発生するが、問題ないか。
DIGSTARのゲームは基本的にゲームのプレイ中ではイーサリアムのトランザクションは発生しない仕組みとなっている。キャラクターなどの売買処理のタイミングのみ、トランザクションが発生する。売買においてはトランザクションが発生し、イーサリアムのガス代金が発生するが、そこまでユーザーの負担はないものと考えている。
(メタップス:青木)
アート作品を登録するときと、転売するときに所有者情報が変わる際にトランザクションが発生するが、そもそもトランザクションの回数が少ないので問題とはならないと考えている。
(スタートバーン:施井)
質問: ブロックチェーン×ゲームは、今までのゲームと全く違うジャンルになるのか
ゲームのアセットが価値をもつにはどうすればよいか。
今までのゲームではオンラインやモバイルゲームがあるが、ユーザーボリュームとしては、それぞれのゲームに重なっている。ブロックチェーンゲームは今までのジャンルのゲームにユーザーがアドオンするかたちで加わり、1つのジャンルとして確立すると考える。
また、ブロックチェーンはデジタルのものにリアリティを与える技術だと考えている。
今までデジタルなものには数の制限が与えられなかったが、ブロックチェーンの技術によりゲームのキャラクターなどに応用することで数の制約が与えられ、固有性がでたことにより価値が高まることになる。
(メタップス:青木)
アートの価値は2人欲しい人がいれば、オークションの様に価値が上がり続ける。
キャラクター・アイテムなどのゲームアセットの価値は、例えばゲーム間で使える剣であれば、ゲーム空間がパブリックになって、メジャーなゲームの戦いで使われた剣などに付加価値がつくことも考えられる。
(スタートバーン:施井)