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「TEAMZ Web3/AI Summit 2025」レポート:日本発Web3ゲームの未来戦略

「TEAMZ Web3/AI Summit 2025」レポート:日本発Web3ゲームの未来戦略

「TEAMZ Web3/AI Summit 2025」が4月16-17日に虎ノ門ヒルズで開催。

2025年4月16日・17日、東京・虎ノ門ヒルズフォーラムにて開催された「TEAMZ Web3/AI Summit 2025」は、Web3とAIの融合をテーマに、新たな経済圏の可能性を探る国際的なカンファレンスです。本記事では、特に注目を集めたWeb3ゲーム関連のパネルディスカッションに焦点を当て、日本発Web3ゲームの未来戦略についてレポートします。

初日のハイライト(4月16日)

EXPO2025デジタルウォレットが拓くWeb3の未来と大阪国際金融都市への飛躍

HashPalletは大阪万博にWeb3ウォレットを提供し、1000万以上の利用を見込んでいる。NFTリワードプログラムでは60社以上の企業が協賛。来場者の行動に応じた経験値付与やエキスポトークン発行などが実施されている。

大阪市はイノベーションハブとしてWeb3スタートアップを支援し、EDCONの開催やAPTOSとの連携も進行中だ。SBIはセキュリティトークン発行やビットコイン先物市場開設を予定し、シカゴ市場(約1兆円規模)のような国内市場発展を目指しているとのことだ。

Tokenization 3.0:トークン化決済ネットワークの進化

「Web3・AIがもたらす新しい経済圏と社会の未来」パネルでは、Sony Block Solutionsの渡辺氏、bitflyerの加納氏、自民党の平井卓也氏、CoinCheckの大塚氏が登壇した。

平井氏は「日本のデジタル化は空気に負けた」と指摘し、3月に発表された制度改正案のホワイトペーパーを解説。暗号資産口座開設数1200万口座、預託金5兆円の規模を踏まえ、金融商品取引法に新カテゴリーとして位置づけ、分離課税の対象とする方針を示した。

加納氏は「世界で一番法整備が進んでいる」と評価しつつ、発行体の定義に議論の余地があると指摘。大塚氏も10年の積み重ねが法整備に繋がると評価した。

渡辺氏のSoniumはイーサリアムレイヤー2チェーンで、3ヶ月でグローバル4位に成長。著作権侵害物をチェーン上から排除する仕組みを世界で唯一実装している。ソニーはエンターテイメント領域での活用を推進している。

AIに関する「アジャイルな法案」の必要性も議論され、加納氏はコンプライアンス対応に40名のスタッフと多額の予算が必要な現状を指摘した。

平井氏は「本来1000兆円のGDPがなければいけない」とし、デジタル経済圏の取り込みを主張。加納氏は「Make Japan Great Again」、大塚氏は「次の波」を見定める重要性を強調。渡辺氏は「エンターテイメントで使うためのブロックチェーン」という視点を強調した。

2日目の注目セッション

日本発、世界へ:Oasysが切り開くWeb3ゲームの未来

Oasys PTE. LTD代表の松原亮氏が登壇し、Web3ゲームの未来について語った。

松原氏は、Oasysの最大の強みとして、既存のWeb2ゲームを巻き込み、エコシステムに迎え入れる支援を行っている点を挙げた。ブロックチェーンゲーム(BCG)の歴史を振り返り、2018年の「CryptoKitties」誕生から始まり、コロナ禍では「AXIE」が働けない人々の救済手段にもなったことに言及。従来にはない新たなゲームが次々と生まれている現状を紹介した。

市場のトレンドが下降している中でも、「金融の次には必ずゲームが来る」と松原氏は強調。2025年を「破壊と創造の年」と位置づけ、Web3ならではのトークンやブロックチェーンを活用した新しいゲーム時代の到来を予見した。

今後の潮流として、現実資産のトークン化と多種多様なコインの創出に注目が集まっている。現実資産のトークン化により、ブロックチェーン上でのあらゆる体験が資産化され、現実世界がそのまま仮想世界の一部となる未来を描く。

また、HYPE中心の流動性から脱却し、ユーザー自身が遊びや価値を生み出す時代が到来すると指摘。Oasysでは、日本版カジュアルトークンローンチャー「Yukichi.fun」を2025年3月に開始。クラウドファンディング型でトークン発行・支援できる日本版プロジェクトローンチャーも開発中であることを明かした。

展示エリアの様子と注目ブース

GETのブースでは、オーバース所属ガールズグループ「WHITE SCORPION」メンバーが来場していたため、写真撮影させていただきました。

サイドイベントの様子

【Singularity Jam 2025】

AR探索型BCGのRealGoによるセッションも開催された。

【Tokyo Nexus】

総括と今後の展望

TEAMZ(Team Zero)」Web3/AI Summit 2025では、次世代デジタル経済に向けた日本の可能性が鮮明になった。法整備においても世界トップクラスのスピードで進展しており、トークン化資産やWeb3決済の制度設計が着実に進行中だ。

これらの規制整備が進めば、個人や企業が安心してWeb3に参入できる環境が整い、産業全体の成長が加速するだろう。一方、AI技術の急速な発展は、機動的な法制度対応やコンプライアンスコストの最適化という課題も浮上させている。

日本発のWeb3ゲームやトークンエコノミーには、次世代インターネット経済の中核を担う可能性がある。国際連携を深めつつ、日本独自の強みを活かしたイノベーションが世界をリードしていくことに期待が高まっている。

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