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仮想通貨EOSの特徴と将来性について

仮想通貨EOSの特徴と将来性について
更新日

現在(2018年9月17日時点)時価総額ランキング5位に位置するEOS(イオス)は、分散型のアプリケーションを構築するための仮想通貨となります。

リリース時、イーサリアムのトークンであるERC20トークンとしてICO市場最高額の約4300憶円もの資金調達に成功したプロジェクトで、現在は独自のメインネットに移行。
その特徴からイーサリアムを凌駕するとも言われています。

この項ではEOSの特徴から将来性について解説します。

仮想通貨EOS概要

【名称】
EOS(イオス)
【通貨単位】
EOS
【公開日時】
➤2017年6月26日
【ウェブサイト】
https://eos.io/
【ホワイトペーパー】 ➤https://github.com/EOSIO/Documentation/blob/master/TechnicalWhitePaper.md
【Twitter】
https://twitter.com/eos_io
【MEDIUM】
https://medium.com/eosio
【YouTube】     ➤https://www.youtube.com/channel/UCbc7vIgwb-sPSckU0FbWmRg
【取引所】
➤Binance・Huobi・Kucoin
【ソースコード】
https://github.com/eosio
【総発行枚数】
➤1,000,000,000 EOS
【現在供給量】
➤906,245,118 EOS(2018年9月17日現在)

EOS(イオス)とは

EOS(イオス)はEOSプロジェクトの中で開発される分散型アプリケーションのプラットフォームの総称です。

EOSプロジェクトは、EOS.IOと呼ばれるソフトウェアを核としスマートコントラクトを利用した分散型アプリケーションを構築します。

開発者であるダン ラリマー(Dan Larimer)氏は、「EOSはパソコンでいうOS(Operating System)のようなものだ」と説明しています。

分散型アプリケーションと言えばイーサリアムを思い浮かべますが、EOSが持つ特徴からイーサリアムをしのぐ機能性があると期待されています。

開発チーム

EOSはインターネット企業家ブレンダン ブラマー(Brendan Blumer)氏とダン ラリマー(Dan Larimer)氏を中心として進められており、Block.oneという会社にてケイマン諸島を拠点に50人体制で開発を行っています。

Block.one社役員のブロック・ピアス氏は、EOSEOS.IO・イオス)について、「ウィンドウズが登場した時と同じだが、それよりもはるかに大きい出来事になる」と予測しています。

中心人物であるダン ラリマー氏は、BitSharesやSteemを開発した人物でもあります。同氏が作ってきたものすべてが知名度から非常に良い評価を受けていることから、EOSにも注目が集められています。

EOS(イオス)の特徴

高い処理能力

EOSは非同期処理と平行処理によって、1秒間で数百万のトランザクションを誇ると言われています。
この速度はクレジットカードであるVISAカードよりも早く、同じ分散型アプリケーションプラットフォーム系通貨であるイーサリアムが1秒間で13~15件、ビットコインでは1秒間6~7件の処理なので、仮想通貨同士と比べてみてもその差は歴然です。

ビットコイン➤6~7/秒
イーサリアム➤13~15/秒
イオス➤1,000,000/秒

多くのユーザーが利用する分散型アプリケーションを構築するためには、高い処理能力を必要とします。
2017年の年末では、ビットコイン、イーサリアム同様、利用する人が増え送金詰まりが多発しました。
EOSはこの高い処理能力を持つことにより、スケーラビリティ問題を解決します。

取引手数料が無料

EOSでは、取引手数料が無料です。
ビットコインやイーサリアムなどは、既存の金融機関などと比べると取引手数料が安いものの、アプリケーションが普及し、膨大な量の取引を想定するとその手数料の負担は小さくありません。
特に分散アプリケーションを構築することを目的としたEOSは、その都度アクションを起こすのに手数料が発生してしまいます。
これでは利用する側はEOSを使うメリットが薄れてしまいます。

(例えるならメールを1回送るのにお金が掛かってしまう)

しかしEOSは手数料が無料、なおかつ取引処理も速いため、企業は勿論、利用するユーザーにおいても適したプラットフォームと言えます。

EOS(イオス)のコンセンサスアルゴリズム➤DPoSアルゴリズム

EOSではコンセンサスアルゴリズムにDPoSを採用しています。
DPoSが初めて採用されたのは、2014年にスタートしたBitSharesで、このアルゴリズムはLiskなどにも採用されており、PoWやPoSと比較しても、作業量や通貨の保有量に左右されないというバランスのとれたマイニング方法と言われています。

DPOSは、簡単にいうとブロック生成者を選挙で決める間接民主制のようなシステムです。
通貨を保有している人は投票権があり、投票によってブロック生成者を決定します。ブロック生成者とブロック生成者に投票した人は報酬を受け取ることができます。

DPOSは「Delegated Proof of Stake(ディリゲーティッド・プルーフ・オブ・ステーク)」と呼ばれており、Proof of Stakeとついてはいるものの、不特定多数が誰でもブロックを生成できる可能性のあるオリジナルのProof of StakeやProof of Workとはかなり異なります。
どちらかというとRippleやその他プライベートチェーン系の多くのコンセンサスアルゴリズムに近いイメージでしょう。

EOS(イオス)の将来性

メインネットローンチ前の市場に流通していたEOSは、イーサリアムのERC-20トークンで発行されていました。
これは、資金調達のためだけに使用されており、メインネット移行後、EOSトークンはイーサリアムのブロックチェーンから完全に切り離されています。

現在はイーサリアムブロックチェーン上のERC-20トークンではなく、EOS独自のブロックチェーン上のシステムであるEOS.ioが使用されています。

米格付け機関であるWeiss Ratingsは、EOSを高く評価しており、最近の発表ではXRP・EOS・Cardano(ADA)が仮想通貨格付けの中の最高評価である「B-」を獲得しています。

Weiss Ratingsは1971年に創設された投資案件の評価を行っている機関で、今まで55,000の機関と投資を評価してきました。その独立性と正確さは、米国政府会計検査院(GAO)、バロンズ、 ウォールストリートジャーナル、ニューヨークタイムズなどによって注目されています。

また、中国のCCID行政機関においても、EOSは堂々の1位にランクインされています。

専門機関からも高い評価を得ているEOSに、関係者からも今後の動向が注目されます。

DAppsが今後増え続けていくことは容易に想像できますが、それに伴ってEOSのような機能を備えたプラットフォームが必要とされるでしょう。
これまでのプロジェクトとは比べ物にならないほど、高速で取引の処理を行うことができるEOS
急激な成長を見せていることから、ソフトウェア・EOS.ioを導入しようという企業も現れると予想されます。

EOSは国内取引所では取り扱っておらず、購入するためには海外取引所であるBinance(バイナンス)・Huobi(フォビ)・Kucoin(クーコイン)から入手することができます。

気になる用語

EOS.IOソフトウェア
EOS.IOソフトウェアは、垂直にも水平のもスケーリングを可能にするよう設計されており、アカウント、認証、データベース、非同期通信、複数のCPUコア、クラスタにわたるアプリケーションのスケジューリングを提供します

スケーラビリティ問題
➤参加者が増えてブロックチェーンネットワークが拡大するほど、送金遅延、手数料増加、処理速度の低下などの問題が起きてしまうこと

CCID
➤中国の行政機関である産業情報技術省の一端を担う、中国情報産業省電子情報産業発展研究院(China Center for Information Industry Development :CCID)

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著者について

ぼ~ぬん

2006年、カルト・ブルーを取得にて フランス・ブルゴーニュのbeauneに1年間勤務。 2016年6月、仮想通貨トレードに参入。 2018年より投資枠を拡大。資産運用中。

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